幼少期はデコピンする側でいながら粉砕骨折をしてしまうほど虚弱体質だった?NON STYLE・石田明

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結婚生活5年目の昨年8月に待望の双子の女児を授かり二児のパパに! そんなNON STYLE・石田明(38)が今回、幼児・小学生・戦隊ファン向け夏休み企画として舞台『ももたろう』を演出、脚本から手がけ自ら主演も演じる。

そこで元先輩芸人でもあるインタビューマン山下がNON STYLE石田の幼少期はどうだったのか、そして現在の子育てについても直撃!

―ちょこちょこニュースにもなってますが、昔から骨折をよくするコだったみたいですね。

石田 昔、友達に僕が何回もデコピンをやってたら、それまでは友達が「イター!!」と言ってたんですけど、何回目かでデコピンをやった瞬間に、逆に僕が「イター!」ってなって病院に運ばれたんです。診てもらったら中指の粉砕骨折でした。

―弱っ!(笑)

石田 それが高校の時で、初めての骨折です。それから今に至るまで12回骨折してますね。

―骨1ダースいきましたね(笑)。どうしてそんなに骨が弱かったんですか?

石田 内田君という僕と見た感じ、全く同じ体型の友達がいたんですけど体重計に乗ったら5キロ違うんですよ。

―えー、どういうことですか!? 体の具が足りてないということ?(笑)

石田 そうです。具が足りてないんですよ(笑)

―その当時、「なんで?」ってなりませんでしたか?

石田 なりました。いろいろ調べていくと、骨の密度とかが足りてないのと、あと水分が取れてなかったんですよ。僕は貧しく育ったんで、あんまり水分を取る習慣がなく、ご飯もあまり食べる習慣もなくて…。



―いや、ご飯を食べる習慣がないって…。

石田 家で出る、夜と朝のご飯はあまり期待できなくて、昼の給食頼みだったんです。給食もあまりお腹いっぱいにして胃のサイズがそれに合ってしまうとツラいから、残りはビニール袋に移して持って帰ってたんです。それで、夜は給食の残りを食べてました。

―胃のサイズのことまで計算するなんて、小学生にしてすごいですね。

石田 僕は4人兄弟の末っ子なんで、兄貴たちから全部教えてもらいました。

―ノウハウを?

石田 はい。「明、つらいぞ!」ってノウハウを教えてもらいました(笑)。

―4人兄弟で貧乏だったら、家は狭かったんじゃないですか?

石田 家族6人で市営住宅に住んでまして、家賃が4万円くらいだったんですけど、それが払えなかったんですね。それで親父がある日、全く知らない3人家族を連れてきて、その家族を一緒に住ませてたんですよ。要は、彼らから家賃を徴収してたんですよ。テラスハウスの走りですね…(笑)。

―そんなええもんちゃうでしょう!(笑) 貧乏はツラくなかったですか?

石田 これが当たり前だと思ってたんで。15歳まで家にテレビがなかったんですよ。

―えー! それはひどい。

石田 13歳ぐらいまでは粗大ゴミで拾ってきた壊れたテレビはありました。ご近所への見栄(みえ)用のヤツ、ただの重い箱です(笑)。

―テレビがないことは友達に言ってましたか?

石田 小学校の時には言ってなかったんで、ずっと知ったかぶりで生きてきました。1回、同級生のハルマ君に「昨日、仮面ノリダー観た?」って聞かれまして。”仮面”と”ダー”が最後についたら、オレの中ではじき出す答えは「観たよ〜めっちゃカッコよかったな〜」しかなかったんですよ。

―まさかパロディで、鼻の穴がめっちゃでかいキャラとは思わなかったんですね(笑)。

石田 そしたら友達が「うん? え?」って首を傾げ、それから徐々にバレ始めて、小学生の後半ぐらいにうち明けました(笑)。中学に入った時はリコーダーって1ヵ所、2ヵ所、3ヵ所と繋げるじゃないですか? 僕のリコーダーは全部、色が違ってたんです。

―なんで違ったんですか?

石田 姉ちゃんのおさがりのリコーダーが吸う部分しかなくて、兄貴のも1ヵ所しかなくて、結果、全部寄せ集めになってしまったんです。中学の時にそれで一時、「三色リコーダー」ってあだ名でした(笑)。



―ちなみに、相方の井上(祐介)さんは中1からの付き合いですよね、彼は当時どんな感じでした?

石田 井上はいじめっ子といじめられっ子の間にいる、最も傍観してるヤツでしたね。ほんで、両方にいい顔をするんですよ。

―やらしいですね(笑)。では、子どもの時のお母さんとの思い出は特に何かありますか?

石田 僕が母の日に小学校でおかんの似顔絵を描いてプレゼントしたんですけど、全然、部屋に飾ってくれなかったんですよ。でもある日、急に飾りだしたんです。ところが、その絵がパタパタと浮いたり引っ込んだりして…「なんでやろな」と思ってどけたら、通気口が壊れてて風が入ってきてたんです。ただ単に、寒いから貼ってたんですよ(笑)。

―風除けで、貼られてたと(笑)。

石田 他にも、小学校の時の宿題で「自分が生まれて来た時、お母さんはどんな気持ちだったか」直接聞いて作文を書くというのがあったんです。例えば「ヒロキを生む前はとても不安で、痛かったけどヒロキのために頑張ったよ」みたいなのを、みんな読んでいくんですけど。

僕もおかんにインタビューして「どんな気持ちやった?」って聞いたら、「明は4人目やったからな〜ガチャガチャ見たいやったで」と言われて(笑)。

―(爆笑)まさにガチャポーンと出てきたんですね!

石田 だから作文に「4人目だったのでガチャガチャみたいだったようです。痛みも何もなくお母さんは嬉しかったと言っていました」って読みました。(笑)。



―自身にも去年8月、双子の女の子が生まれましたが、孫ができてお母さん、喜んでるんじゃないですか?

石田 喜んでますね。虫歯がうつるので子供へのキスを禁止してるんですよ。おかんも「キスせえへんよ」と言ってるんですけど、自分の顔に近い、だいぶ高めの位置で子供を抱くんです。「子供の動き次第ではキスしてまうやろ!」って感じですよ(笑)。

―「私はキスをしないけど、向こうがキスしてきたら知らんで」と(笑)。

石田 そうなんです。ずるいんですよ。加害者のくせに被害者の顔をするんです(笑)。

―というわけで今回、なぜ「ももたろう」をテーマにしたんですか?

石田 双子の娘が生まれてから、たくさんのパパ友・ママ友ができたんですよ。皆さんと話をしていると、子供連れ…ましてや赤ちゃんを連れていける娯楽施設が限られていることを知りました。そこで今回、「ももたろう」という題材で面白くてカッコいい、みんなが楽しめる舞台を作ろうってなったんです。

―7月にはもう1本舞台をやるそうで、ザ・プラン9のお〜い!久馬さんと共同で脚本を書いたり、演出もしてますよね。

石田 久馬さんに憧れてこの世界に入ってきたんですよ。姉ちゃんがシェイクダウン(久馬氏が以前、組んでいたコンビ名)の後藤(秀樹)さんのファンで、姉ちゃんにライブに連れていかれたんです。そこで久馬さんのファンになって追っかけをしていました。

―えー! 初めて知りました。久馬さんは自分が現役の芸人でありながら師匠方の漫才台本も書いたりしていますもんね。

石田 はい。僕も今、ハイヒールさんのネタを書かせてもらっています。

―すごいですね。

石田 そういうイズムは全部、久馬さんのマネをしています。

―漫才・脚本・演出・作家と、まさにノンスタイルですね〜。ますますのご活躍を期待しております!



◆NONSTYLE・石田明が作・演出・主演! 幼児・小学生・戦隊ファン 夏休み企画『ももたろう』

場所:ルミネTHEよしもと 日程:7/23(月)、7/24(火)、7/26(木)、7/27(金)、7/30(月)、8/1(水)、8/3(金)、8/7(火)、8/9(木)、8/10(金) 10:15開場 10:30開演 詳細、チケット予約はルミネTHEよしもと公式HPにて

石田明いしだ・あきら

1980年生まれ、大阪府出身。2000年に相方・井上裕介と「NON STYLE」を結成。芸人業のかたわら、演劇にも精を出している。昨年8月には双子が誕生

●インタビューマン山下(聞き手)

1968年生まれ、香川県出身。お笑い芸人を引退後、フリーのインタビュアーに。芸人の気持ちがわかる身として、その魅力を引き出す!