海外旅行でのサギに要注意  「オウムと記念撮影」はよくある手口?

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 楽しいハズの海外旅行。けれど慣れないと失敗も多いものです。

 旅を振り返って「恥ずかしくて穴があったら、入りたい」と、赤面する由紀子さん(仮名・30歳・地方局アナウンサー)。

 26歳の時に同僚とタイ旅行に出かけた際、騙されまくったエピソードを話してくれました。一体何が起こったのでしょう。

◆タイで川遊びしていると、オウムを肩に乗せられて…
 由紀子さんは当時を振り返って、次のように語ります。

「タイに到着した途端に、南国の陽気な風にあたったせいか、解放された気分になりました。ホテルで友達とくつろいでから、チャオプラヤー川に行くと、川辺にいた太ったタイ人が私の肩に勝手にオウムを乗せたのです」

 最初はとまどった由紀子さんでしたが、次第にオウムが可愛らしくなったそうです。女友達もオウムに触ったりして、二人でキャッキャッと騒いでいると、オウムを乗せたタイ人が、「タイではアフロヘアにすると幸運が訪れる」と川岸に停泊している小さな船に誘導し、そこでアフロスタイルにされてから、写真を撮られたそう。

 あっという間の出来事に、由紀子さんは抵抗することもできずに、撮影終了。アフロヘア代を払おうとしたら「日本人大好きだからお金はいらない」と言われて、親切なタイ人にじーんとなったそうです。連絡先を訪ねてきたので、ホテルの名前と自分の名前を伝えてしまった由紀子さん。悲劇はそれから起こったのです。

◆オウムを乗せた写真集に1万円請求
 翌日の夕方、ショッピングからホテルに戻ってきた由紀子さんに、昨日のタイ人が訪ねてきました。そしてなんと、アフロヘアスタイルにオウムを乗せた昨日の由紀子さんの写真を、写真集に作成して持ってきたのです。

「びっくりしましたが、写真集を見て、舞い上がりました。写真集の私は、まるで女王様でした」

 写真集の代金として1万円を要求された由紀子さんは、快く支払ったそうです。

「でも部屋に戻ってから、別行動をとっていた女友達に一部始終を伝えると、『ダマされたのよ』と同情されて……ショックでした」

(ちなみに、今回調べてみたところ、アフロヘアはともかく「オウム詐欺」はハワイのワイキキなどでも有名な手口のようです。複数の人が、オウムを肩に乗せて記念撮影され、その場でお金を請求されたとネットで書いていました)

 続けてさらにショックなことが起こったと由紀子さん。

◆接触事故でトラブルに
「一緒に行っていた女友達の彼氏が二日後に合流して、田舎の方にある島に行って、ジェットスキーを楽しんでいたんです。

 すると、島のおじいさんが所有する老朽化した小舟をかすってしまって。破損したとか、そんなことはなく、ただかすっただけです。それなのにおじいさんが弁償しろと騒ぎだしたんです」

 おじいさんの大声を聞いた村のタイ人の男性たち10人ぐらいに、私と友達と彼氏の三人がぐるりと囲まれてしまったそうです。

「『弁償しろ!』と村人が怒鳴りました。友達が果敢にも『かすっただけで、壊れたわけじゃないでしょう。警察に行きましょう』と言うと、彼らはタイ語で『このやろう』と拳をにぎって、恫喝(どうかつ)してきます。

 女友達の彼氏は、必死に彼女をかばい、『暴力はやめてくれ』と財布ごと彼らに渡したのです」

 女友達も由紀子さんも、有り金全部を要求され応じたところ、老人は周囲にも金を分けてから、海の方へ行ってしまったそうです。グルになった彼らに騙された。気づいた時は、とっぷりと日が暮れていたそうです。

 タイ旅行の教訓から由紀子さんは「相手の好意をそのまま受け取らないほうがいい」としながら、「私も小娘でした」と猛反省。「トラブルに巻き込まれたときの対処法を、出国前に調べておくべきでした」

 全く、その通りですね。

―シリーズ 旅行のヒサンな話 vol.12―

<TEXT/夏目かをる イラスト/やましたともこ>