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アフガニスタン、外務省は危ないというが・・・

アフガニスタン、外務省は危ないというが・・・
ミルワイス・ザヒール王子(左から1番目)、ヒロ・ヤマガタ(左から2番目)、サイエド・マクドゥム・ラヒーン・アフガニスタン・イスラム共和国情報・文化大臣(中央)、ハルン・アミン駐日アフガニスタン・イスラム共和国大使(右から2番目)、モハマッド・イブラヒム・アクバリ・バーミヤン州福知事(右から1番目)。 1日、東京都千代田区の日本記者クラブで (撮影:佐藤学)
【PJ 2005年11月10日】− アフガニスタン南部のカンダハル郊外で、日本人旅行者2人が05年9月に遺体として発見される事件が発生して以来、イラク同様にアフガニスタン国全体を、現在も最も危険な地域だと感じている日本人は数多い。タリバン政権によって、壊滅的な被害を受けた大仏や仏教画のあるバーミヤン渓谷の壁面に、レーザー光線で仏像のイメージを照射するという「バーミヤン アフガニスタン レーザープロジェクト」の説明会(11月1日、東京都千代田区)では、同プロジェクト実行委員会のヒロ・ヤマガタ(アーティスト)委員長やサイエド・マクドゥム・ラヒーン(アフガニスタン・イスラム共和国情報・文化大臣)名誉会長などの出席者が、口を揃えて首都カブールやバーミヤン地方の治安の良さを改めて強調した。外務省の情報とのギャップはどうしてなのか。

 外務省の海外安全ホームページ危険情報 によると、アフガニスタンのカブール、ジャララバード、ヘラート、バーミヤン、カンダハルなどの地域について「渡航延期」を勧めている。この「渡航延期」というのは4段階評価で上から2番目に危ない状況を示し、これらの地域を除く全土に対しては最も危ないというカテゴリーの「退避勧告」が発令されている。

 外務省によると、現地日本大使館が現地警察などさまざまな筋から情報収集し、総合的に判断を下しているので、評価に関しての苦情や問い合わせには、それぞれの国に説明と理解を求めているという。事故に巻き込まれた場合の病院での処置が可能かどうかなども対象に含まれる。3─4カ月ごとに見直す期間的な治安の評価を掲示し、事件発生があれば随時報告するスポット情報を載せている。

外務省のホームページのアフガニスタン:治安情勢(2005/10/12)では、報道された最近のアフガニスタンで発生した主な事件を以下のように並べている。これを読む限り、渡航の延期を考えないわけにはいかない。

(1)10月9日、南部カンダハル市で、英国人が乗った車両に対し爆発物を積んだ車両が自爆テロを行い、英国人を含む4人が負傷、自爆テロ犯1人が死亡しました。
(2)10月10日、南部カンダハル市で、軍閥の元司令官の自宅付近で自爆テロと見られる爆発があり、少なくとも同元司令官を含む3人が死亡、8人が負傷しました。
(3)10月10日、南部カンダハル市の米軍基地付近で、自爆テロと見られる爆発があり、同自爆犯と見られる者1人が死亡しました。
(4)10月10日、西部ヘラート市で、議会選挙の候補者が運営する診療所で爆弾が爆発し、少なくとも13人が負傷しました。
(5)10月12日、首都カブール市に所在するカナダ大使館公邸の隣家でロケット弾1発が着弾、爆発し、2人が負傷しました実際に、首都カブールにおける爆発事件の発生」、同9月28日付スポット情報「テロ攻撃・誘拐の脅威」等)。

 一方、このプロジェクトでバーミヤンを訪れたヒロ・ヤマガタさんは「99%の住民は国内で今も内乱が続いているとは思っていません。危険だと感じたことはないし、治安に関してまったく不安を感じません」と話す。ヤマガタさんは同様なプロジェクトで世界の発展途上国を回っているので、危険さを嗅ぎ取る嗅覚は一般の人よりかなり高い。同説明会に参加していたサイエド・マクドゥム・ラヒーン・アフガニスタン・イスラム共和国情報・文化大臣は「バーミヤンでは、女性が夜一人歩きできます。ただし、今はもうすごく寒いので、厚着が必要ですよ」と冗談ではなく、真顔で答えたほどだ。

 8月26日のPJニュース「アフガン復興と女性教育の再生にかける、バーミヤン知事」 の中で、アフガニスタン史上初のハビバ・サラビ女性知事も、「市内には公的、私的な宿泊施設があり、現時点でも世界各国から観光客が訪れ、自由に観光を楽しんでいます。つい最近、韓国からは100人以上の家族連れの団体客が訪れ、約1カ月滞在したのには、こちらが驚きました」とインタビューで答えている。目を丸くするような内容だ。

 モハマッド・イブラヒム・アクバリ・バーミヤン州副知事は「ニューヨーク、ロサンゼルスと同じくらいの治安の良さだと思う。東京に近いと言えないこともない」とまで言い切るほどだ。外務省の見解とはかなりギャップがあるのは確かだ。

 ハルン・アミン駐日アフガニスタン・イスラム共和国大使は「パキスタンとアフガニスタンの国境を越えてくることは勧められません。アフガニスタン南部ではまだ治安が安定したとは言い切れないからです。インドもしくはパキスタンから首都カブールに入れば、治安に関してはまったく問題ありません。カブール─バーミヤン間は、飛行機で20─30分ほどですから、プロジェクトが実現すれば素晴らしい観光資源になることは間違いありません」と説明した。

 外務省の情報は日本人の生命を第一に考えた評価に基づくもので、正確で信頼できる情報だといえる。アフガニスタンの人々からもたらせる情報も確かな情報に違いない。同説明会で日本人記者が「アフガニスタンは治安が悪い」という知識に基づいて質問したが、今後、もっと現地からの情報にも耳を傾けて、正しい判断に結び付けたい。【了】

※この記事は、PJ個人の文責によるもので、法人としてのライブドアの見解・意向を示すものではありません。また、PJはライブドアのニュース部門、ライブドア・ニュースとは無関係です。

パブリック・ジャーナリスト (PJ)コーディネーター 佐藤学【 東京都 】
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