乳製品のアレルギーや過敏症はかなりよくあること。あなた自身はそうでなくても、乳製品が苦手な人が周りにいたりするでしょう。

「プロバイオティクス/プレバイオティクス国際科学協会」(ISAPP)の科学担当役員を務めるメアリー・エレン・サンダースさん(博士)によると、本当の「乳製品不耐性」は、ふたつタイプあるうちのひとつになります。「それは『乳糖(ラクトース)不耐症』と呼ばれ、乳製品に含まれる乳糖を消化するための酵素、『ラクターゼ』を十分に作れない場合です」

もうひとつのタイプが何かといえば、乳製品のたんぱく質に対するアレルギー。これは「成人ではとてもまれですが、子供のおよそ2%がこのアレルギーを持っています」(サンダースさん)。乳製品アレルギーは、下痢や腹痛からじんましんまで実にさまざまな反応を引き起こします。

乳糖不耐症の人(実は著者も)は、このようなアレルギー反応は出ません。乳糖不耐症の場合、乳製品に含まれる乳糖は未消化のまま大腸に送られます。そして腸内細菌によって代謝されて、下痢やさしこみ、膨満感、腸内ガスなどのありがたくない副作用が現れます。このような症状を避けるには、牛乳を飲まないこと。でも、チーズなどの乳製品が好きなら、プロバイオティクスが役に立つかもしれません。

私はプロバイオティクスの食べ物や飲み物を摂りはじめて、身体が乳製品をずっとよく受け付けるようになったと実感しています。乳製品に神経質になる必要もなくなり、またピザまで食べているほど。変化は胃腸だけではありません。以前は牛乳を見ただけで肌にブツブツができたのに、今では乳製品を摂っても吹き出物とは無縁です。

プロバイオティクスを摂るとどうしてそうなるのか?

プロバイオティクスを使って、乳製品(ほかの食べ物でも!)に対する過敏症を和らげる効果があったのは、私だけではありません。証拠になるエピソードは至るところに。この効果を科学的に理解するため、プロバイオティクスサプリメントのメーカー「Just Thrive Probiotic & Antioxidant」の微生物学者で、主任科学担当役員のキラン・クリシュナンさんにお話を伺いました。

最初に私が知りたかったこと、それはプロバイオティクスが実際に腸にどんなことをするのか。どうしてこの(今では私も大好きな)バクテリアは、消化を助ける最強の働き者なのか? クリシュナンさんによると、最初に知っておいてほしいのが、すべてのプロバイオティクスが消化管の中ではたらくわけではないということです。でも、消化管の中ではたらくタイプのプロバイオティクスは、いくつかの方法で消化を助けるのだそう。

まず、プロバイオティクスは食べ物が消化管の中を進みやすくします、とクリシュナンさん。「腸の動きをよくするのです。これは食べ物が詰まったり、消化管から出てゆくのに長くかかりすぎたりして、腐敗しないようにするために大切です」。素晴らしい!同時にプロバイオティクスには、食べ物の分解と消化を助けて、食べ物に含まれる栄養分を吸収しやすくする働きも。

また、プロバイオティクスは消化の間に食べ物を変化させることもできます。クリシュナンさんは、食べ物をビタミンB類やほかの代謝物に変える例をあげてくれました。「これらの代謝物は、代謝を管理し、炎症を軽減し、脂肪の燃焼を高め、健康的な免疫系を保つうえで重要な役割を果たしています」。プロバイオティクスは、腸内ガスや膨満感のような消化に関連する問題も軽減。

乳糖への過敏症を和らげてくれる

基本的に、プロバイオティクスは腸全体をできるだけ最高の状態にするために役立っています。でも、乳製品不耐性の場合は?特に乳製品不耐性の人でプロバイオティクスがどのように作用するのかを調べた多数の人を対象にした科学的研究はありませんが、一般的なアレルギーに関する科学的な証拠ならあります。ある大規模な研究によると、プロバイオティクス食品を食べると、「アレルギーと喘息が大きく減った」とか。

「この研究結果のほか、プロパイオティクスとアレルギーに関するもっと小規模な多くの研究から、プロバイオティクスは乳製品に対する反応を改善するかもしれないと考えられます。一部のタイプは、乳糖を高度に分解する力さえありますから、確実に乳製品への過敏症を緩和します」(クリシュナンさん) 

乳糖不耐症の人は、試す価値がある

乳糖不耐症であれば、生きたラクトバチルス・ブルガリクスとストレプトコッカス・サーモフィルスのいずれかまたは両方を含むプロバイオティクスを摂るとよいでしょう」(サンダースさん)。このふたつの微生物は、乳糖を代謝してくれます。「その効果は欧州連合も認めていて、承認された作用としてヨーグルトに記載が許されています」

「ラクトバチルス・ブルガリクスとストレプトコッカス・サーモフィルスは多くのプロバイオティクスサプリメントや、ヨーグルト、コンブチャのような発酵食品/飲み物に含まれています。しかし、乳製品のたんぱく質アレルギーをもつ少数の人では、残念ながらプロバイオティクスもアレルギー反応を変えることができません」とサンダースさん。代わりに、治療法について医師と相談するようすすめているそうです。

急にプロバイオティクスを増やさない

乳糖不耐症で、乳製品を消化できるように腸を調整したいのであれば、プロバイオティクスがその仕事をしてくれるかもしれません! でも、サプリメントを摂ったり、食事を大きく変えたりする前に、まず医師と相談するのはやはりよい考え

それから、慣れてもいないのに、いきなりプロバイオティクスが豊富な食事に飛びつきたくはありませんよね。急にプロバイオティクスを増やしても、逆効果に。下痢、膨満感、腸内ガスなど胃腸の問題が一時的に悪化することもあります。

その代わり、ランチのサラダにザワークラウトをスプーン1杯のせる、コンブチャをグラス半分だけ飲む、あるいは週に1回のテイクアウトでついでにキムチを試してみる(自分で作ってみても!)など、すこしずつ。ただ、1日に全部やってみないようにしましょう。

Allison Schmidt For RodalesOrganicLife.Com/I Have A Dairy Sensitivity-Here's How Probiotics Helped Tame My Symptoms

訳/STELLA MEDIX Ltd.