今回のビジネス女子マナーは、IT関連会社勤務の岩瀬みずきさん(仮名・31歳)からの質問です。

「毎日、会社帰りの電車の中で、今日終わらなかったこと、明日しなければいけないことをパソコンに入力してTODOリストを作っています。でも量が多すぎて、エンドレスです。“時間があって、できたらやっておいて”と言われていた業務がずっと残っていたり、中には、もはやこれはもうやらなくてもいいのでは……なんていうものもあります。タスクを精査して、効率よく仕事を進めるTODOリストの管理法を教えてください」 

TODOリストを作成して、業務にあたっている人は多いでしょう。しかし、それが活用しきれていないという人が圧倒的。どうすれば効率よく、ミスなく仕事が進められるでしょうか。鈴木真理子さんに教えていただきましょう。

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TODOリストを備忘録に終わらせない

「TODOリストは、行なうべきことを書き出しておくもの」と思っている人が多いかもしれません。しかし、思いつく「やらねばならない仕事」を上から順に並べておくだけでは、ただの備忘録となってしまいます。作らないよりはマシですが、そのままではモレをなくす効果だけで止まりです。さらに活用させて、仕事効率を進化させていきましょう。

優先順位を決め逆算方式で段取りを考える

相談者さんは、前日にリストを作っているということ。これはとてもよい方法です。退社前に行なうことで、翌日、朝から効率よく仕事がスタートできるからです。では、その方法を見ていきましょう。

思いつくままに「やらなければいけないこと」を書き出したら、まずはそれぞれの重要度を精査します。最優順位の高いものから締め切り日を確認し、いつすべきかを決定、「明日中に必ずやるべきこと」を洗い出してください。

次に、退社時刻を決めます。これは、逆算方式で段取りを考えるためです。そして、12時までにやること、15時までにやること、18時までにやること、と3時間ごとを目安にして、「何を」「どこまでする」かを決め、それも書き出します。ポイントは、欲張らずに余裕をもったスケジュールにしておくこと。無理な仕事量になると、ケアレスミスや納期遅延の可能性が高まるからです。

また、電話をかけたりメールの返信をするなどのこまごました仕事で、作業としては重くないものの、その日中にしなければいけないこともありますよね。それらは「雑事」としてまとめてメモ書きしておきましょう。「雑事」のタスクは、隙間時間や気分転換したいときに一気に済ませるのが得策です。ただし、ざっくりとそれらが何分かかるか、ということは把握しておくべき。1分で終わるものなのか、それとも15分なのか。もし、1件に15分かかれば、4件で1時間必要です。ひとつの業務のボリュームが小さくても、まとまると大きくなります。「思ったよりも時間がかかってしまった」の「思ったよりも」をどんどん減らしていきましょう。

実際にかかった時間を書き出す

TODOリストは、計画と振り返りを同時に行なうことで、より機能を発揮します。3時間ごとにやるべき仕事をピックアップしたら、どのくらいの時間で仕上げられるかを予想して、書き出しておきます。そして、作業が終わったら、実際にかかった時間もメモします。自分が予定していた時間を超えてしまった場合、「なんで予定が崩れたか」を振り返ります。たとえば、途中で割り込み仕事などが入ったというのであれば、以降は割り込み仕事が入る可能性を考慮して時間配分ができますね。また、ムダがなかったかも考えてみてください。繰り返すうちに、「適正な仕事量」と「ペース配分」がわかってくるはずです。

TODOリストの繰り越しを見落とさないコツ

「今日やるべきこと」を書き出して、時間を区切って作業をしていても、それが全部できる人はあまりいません。タイムアップとなり翌日以降に先送りしてしまう仕事が、誰にでもあるでしょう。注意すべきことは、その日にできなかったことをいつやるかのリスケジュールの組み方です。

繰り越しを見落とさないためにTODOリストを作るときには、その日にやり残したことを、もう一度次のリストに書き出すことが大切です。退社前にTODOリストを見直して、やり残した仕事がないか、改めて確認してください。そして、終わらなかった仕事は、赤ペンなどで大きく目立つように囲みます。そして、翌日のTODOリストを作るときには、一番上にやり残した仕事を必ず転記します。そして、それを軸に翌日のスケジュールを組み立てていきます。やり残した仕事を一番上に書いて目立たせることで、うっかり忘れやさらなる先送りが防げます。

TODOリストはセルフマネジメントするためのもの。終わった仕事に✔をつけると達成感が味わえる。



■賢人のまとめ
書き出すだけでは単なる備忘録にすぎません。優先順位を決め、「何を」「どこまでする」の期限を決めましょう。また、振り返りに活用し、今後の仕事効率化の材料としましょう。

■プロフィール

女子マナーの賢人 鈴木真理子

三井海上(現・三井住友海上)退職後、“伝える”“話す”“書く”能力を磨き、ビジネスコミュニケーションのインストラクターとして独立。セミナー、企業研修などで3万人以上に指導を行う。著書は『ズルいほど幸せな女になる40のワザ』(宝島社)のほか、近著『仕事のミスが激減する「手帳」「メモ」「ノート」術』(明日香出版社)、『絶対にミスをしない人の仕事のワザ』は7万部を超えるヒットとなる。 

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