Xperiaが4K HDRに対応! 動画HDRは、静止画となにが違うのか? 効果と特徴

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今、家電量販店のテレビ売り場は、ほとんどが「4K」テレビとなった。
さらにHDR(ハイダナミックレンジ)に対応する「4K HDR」テレビや、4Kよりも高解像度な「8K」テレビも並んでいる。

4K放送コンテンツがまだ十分に揃ってないにもかかわらず、視聴者そっちのけでTVのハードウェアだけが進化してしまっているという印象はある。
とはいえ、2018年12月よりBS放送にて4K放送が始まることが発表されており、ようやく4Kの高精細映像を視聴する機会も増えていきそうだ。




こうしたデバイス先行の進化は、もちろんスマートフォンにもあてはまる。
昨年発売のハイエンドモデルは「HDR」対応を謳っているモデルが数多く登場した。

そして今年の2018年夏モデルとして発倍されるソニーモバイルコミュニケーションズの「Xperia XZ2 Premium」は、いち早く4K HDRに対応し、高精細・高輝度ディスプレイで新しい映像表現を実現している。

そもそも現在、流行っているHDRとは何なのだろうか?
言葉でこそ聞いて知っているが、どのようなものか知らないという人も多い。

ディスプレイやプリントで観賞する写真の世界では、白から黒までの階調の中で色や形を写真に収める必要がある。

一方で、カメラが光を蓄える能力には限界がある。
例えば、
・逆光のシーンでは青空を再現しようとすると、被写体が黒い影になってしまう
・被写体を明るくしようとすると、空が真っ白になってしまう







そこで、基準となる明るさのほかに
・青空が再現される明るさ
・暗い部分が見える明るさ
これらを複数枚撮影し、それぞれを合成することで、プリントやディスプレイが表示できる範囲内に「白飛び」「黒つぶれ」がなく、全ての階調を再現する。

これが静止画における「HDR」である。

では動画の「HDR」も同じかというと、実は全く異なると言っていい。

動画におけるHDRでは、
まず、撮影時には静止画と同様に明るい部分から暗い部分までの全ての階調を撮影する必要があるため、専用の機材が必要となる。


※動画のHDRイメージ。太陽の眩しさや水面の反射の眩しさをデバイスで実現する


この全ての階調を撮影したデータの重要になるのが明るさ、いわゆる「輝度」である。
というのも動画のHDRは、静止画のHDRのように、
暗い部分も、明るく見える、というわけではないからだ。

むしろ暗い部分はその暗さを実現する。
パッと見ただけでは静止画のHDRほどその効果がわかりにくいのだが、映像表現としては画期的なのである。

例えば、洞窟の中で主人公がたいまつを持っているシーンがあるとしよう、
・たいまつが照らす周辺は明るく、
・光が届かない洞窟の奥は漆黒の闇が広がる
こうしたシーンでも、
・手にしたたいまつの明るい炎は白飛びしせずに、オレンジ色に燃える炎を再現する
・辺りを照らす炎の眩しさが視聴者の目に飛び込んでくる
緊張感のあるシーンであると同時に、実際に体験しているかのようなリアリティを再現することができる。

これまでだと前述のようなシーンでは、リアリティを表現する手段として解像度を上げることが一つの解決法であった。しかし、岩肌の凹凸などは描写できても画面の印象はずっと変わらないままだ。
動画HDRは、明るい炎と洞窟の暗さ、それぞれを活かすことでリアリティをもたらしたのである。

動画HDRは有機ELデバイスや液晶パネルの進化によるもので、デバイスと切っては切れない関係だ。高い輝度を再現できるデバイスでは、光をよりまぶしく見せることができる。




スマートフォンに搭載されているHDRも原理は同じだ。
HDRコンテンツであれば、ディスプレイが持つ輝度性能を活かした映像再現が可能となる。例えば、
・強い太陽の日差しが当たる部分はまぶしい
・対照的な日陰はその暗さの中で陰影を再現する

たんなる輝度の拡張と言ってしまえばそれまでだが、映像から感じられる夏の太陽や陽の温もり、夕暮れの美しさ、打ち上げ花火のまぶしい光など、これまでの映像では体験できない価値がそこにあるのだ。

冒頭で4Kの放送が12月から始まると書いたが、動画配信サービスでは既に4Kの動画配信やHDR動画の配信もスタートしている。
YouTubeには多くの4Kコンテンツが既に存在し、4K HDRコンテンツも増えている。

今や、放送波よりネットの方がこうした進化への順応が早い。

まさにスマートフォンは、こうしたコンテンツとの相性が良く、より美しい映像体験ができるよう各社がこぞってHDR対応を謳っているというわけだ。

HDR対応のスマートフォンを手に入れたら、動画配信サービスのHDR対応コンテンツやYouTubeで“4K HDR”を検索してHDRならではの“光の明るさ”を体験してみて欲しい。


執筆  mi2_303