将来iPhoneは割れにくくなる?  アップルがガラスを強化する特許を申請
アップルがポータブル電子機器のガラスを強化する技術の特許を出願していることが明らかとなりました。

米特許商標庁(USPTO)により公開された同社の特許出願は、「ポータブル電子機器ハウジング(外部ケース)用の強化された剛性を備える露出ガラス」と題されたもの。

その応用範囲は「メディアプレイヤーや携帯電話(PDAなど)、リモコン、ノートブック、タブレットPC、モニター、オールインワンPCなど」ということで、iPhoneやiPad、MacBookへの応用を予感させる例が上げられています。手短にいえば、本特許は電子デバイスのガラス表面の上に透明カバーをかける技術ということ。この透明カバーは「ポータブル電子機器のハウジングの一部を形成することができ、外面の一部に用いるのも可能」ということで、ディスプレイのみ、あるいは筐体そのものにも使用できるようです。

その形態については、いくつかの可能性が例示。一つはラミネート構造で、単純に素材(ガラス)を積層構造にするもの。もう一つは「リブ構造」で、ガラス繊維を十字に組み合わせることでガラスを強化し、ひび割れを防止するとのこと。

最も興味深いのは、表面にサファイアコーティングを施す手法でしょう。このアプローチでは、薄くて軽量かつ十分な剛性を実現できると述べられています。

実際、アップルは2016年に有機ELディスプレイをサファイアコーティングをする技術の特許をUSPTOに出願しています。特許では、MacやiPhone、iPadなどのディスプレイをレーザー加工によりサファイアコーティングする様子が描かれていました。

さらにアップルはiPhoneのレンズやApple Watchにサファイアクリスタルガラスを採用している実績もあり。

例によってアップルは多数の特許を申請および取得しており、製品化されるものはその一部だけで、今回のガラス強化特許も可能性のまま終わる可能性が大いにあります。

iPhone XやiPhone 8/iPhone 8 Plusはワイヤレス充電のために背面がガラス製になっており、以前よりもガラス破損のリスクや修理コストは高まっています。ガラスを強化して「ひび割れたままのiPhone」が減ることはユーザーにとっても、アップルの製品イメージにとっても幸せかもしれません。