堅実女子のお悩みに、弁護士・柳原桑子先生が答える連載です。今回の相談者は、木田あかねさん(仮名・34歳・自動車関連会社勤務)。

「私は見栄っ張りと言うか、お酒が入ると気が大きくなってしまう性格なので、後輩にごちそうしたり、彼にプレゼントを買ったりして、カードローンの合計金額が100万円になってしまいました。リボ払いにだけはしたくないので分割払いにしているのですが、手取り25万円の給料なのに、返済は毎月10万円……もちろん滞りがちです。ボーナス払いにもしているので、ボーナス(約50万円)は、ここ5年ほど、カードローンの返済に全額が吹っ飛んでいます。

私は営業職で外に出ているので直接電話をとることはないのですが、会社に督促の連絡がいっていると、内勤の派遣社員さんが教えてくれました。彼女は口が堅いので言いふらすことはないと思いますが、会社にバレたことを思うと、眠れなくなることがあります。

そこで質問なのですが、消費者金融やクレジット会社のブラックリストに載ってしまったことや、借金を理由に、減給や降格、最悪の時は解雇されてしまうなどの処分がされることはあるのでしょうか。

あともう一つ不安なことがあります。私は、実家に住んでいて、両親と認知症の母方の祖母の4人暮らしをしています。認知症の祖母はほぼ寝たきりで、ヘルパーさんが来ており、両親と私で介護しています。

年金は両親が管理しているのですが、祖母の貯金(1000万円以上ありました)を、私はこっそり使ってしまっているのです。キャッシュカードが祖母のハンドバッグの中に入ってたのを見つけ、キャッシュカードの暗証番号は祖父の誕生日だったので、簡単に下すことができました。

祖母は数年前から寝たきりになっており、自分で買い物に行くなどはできません。代わりに一番かわいがっている孫の私が使ってあげたほうが、祖母も喜んでいると思います。

でも、これってバレたら罪になりますか?母の姉がすごい銭ゲバで、バレたら通報されそうで戦々恐々としています」

弁護士・柳原桑子先生のアンサーは……!?

減給や降格には、合理性のある理由が必要です。あなたの会社の就業規則に借金を禁ずる事項などがあればまた話は変わりますが、カードローンでの借金を理由に、減給や降格などの処分を当然にされることはありません。

身の丈に合わない借金であれば、債務整理や個人再生という方法で借金を整理する手段もあります。

祖母の預金の使い込みについてですが、あなたが行なったことは窃盗行為に該当します。

しかし、刑法で同居の親族間の窃盗は、刑を免除するとされているので、処罰されません。だからといって、祖母の貯金を無断で使ってしまうことは、よくない行為に違いありません。

この機会にご自身のお金の遣い方をよく考えられ、ご両親に相談されて、今までに使ってしまった預金に関しては、についてはすみやかに返還されることをおすすめします。

相談者・あかねさんは、両親の財布からもお金を抜くことがあるという。



■賢人のまとめ
社会生活が破綻しないよう、この機会に、ご自身のお金の使い方を見直したほうがいいと感じます。

■プロフィール

法律の賢人 柳原桑子

第二東京弁護士会所属 柳原法律事務所代表。弁護士。

東京都生まれ、明治大学法学部卒業。「思い切って相談してよかった」とトラブルに悩む人の多くから信頼を得ている。離婚問題、相続問題などを手がける。『スッキリ解決 後悔しない 離婚手続がよくわかる本』(池田書店)など著書多数。

柳原法律事務所http://www.yanagihara-law.com/