独自の目線や、本人にしかわからない強いこだわりを持って世界中を巡っている、いい意味で“頭がおかしい”人たちの体験を伝える大人気番組『クレイジージャーニー』。普段の生活では見られない風景や、驚愕のエピソードは、どれもワクワク、ゾクゾクする刺激的なものばかり。そんな、中毒性のある内容で熱狂的なファンを生み出し続ける番組の、第6弾となるDVDが発売された。

今作には、番組でおなじみの写真家のヨシダナギさんと佐藤健寿さん、ジャーナリストの丸山ゴンザレスさんに加え、DVD初登場となる爬虫類ハンターの加藤英明さん、ウイスキーにロマンを馳せる栗林幸吉さんという、反響が大きかったジャーニーたちの旅の模様が収録されている。

その5人の中から、アフリカのヒンバ族を再訪したヨシダナギさんと、NYの地下住人の実態を探りに向かった丸山ゴンザレスさんを直撃。クレイジーな場所へ足を運ぶ理由や、その思いについて、聞きました。

ヨシダナギ「“今”を生きる民族の姿に惹かれました」

私が写真を選んだのは、アフリカ人の魅力を多くの人に伝えるためのツールとして。だから自分がフォトグラファーだと思ったことはありません。初めてアフリカの民族をかっこいいと思ったのはテレビでマサイ族を見た5歳のとき。最初はフォルムに、そして何度も現地に足を運ぶうち、アフリカの民族たちの生き方に惹かれていきました。彼らは「今」を生きています。考えてもわからない先のことで悩み、嫌な、辛い、苦しい思いをして今を見失うより、お腹いっぱいになることを考えたほうがいいじゃないかと彼らに問われたとき、本当にその通りだと思いました。また、彼らは人が死んだとき以外、悲しいという感情を持たず、基本、幸せだから“幸せがない”。そんな生き方ほどシンプルで幸福なことはないと思います。そう彼らが考えられるのは、自分たちの文化を理解して、誇りを持っているからではないでしょうか。

いま気になるのはアマゾンの民族。最初は自分と姿形が違えば違うほど興味がわいたため、アフリカ人に目が向きましたが、アマゾンの人々は顔はよく似ているのに、考え方がまったく違うところが面白いと思います。両者を比べることで新しく見えるものがあるはずなので、同時に追いかけたいです。

丸山ゴンザレス「出演者のなかでは、僕が一番まともです」

僕が興味があるのは都市だけです。ある街の成り立ちや背景、仕事などの現状を総合的に分析してそこで何が起こっているかを考え、仮説が正しいかを確かめに現地に足を運びます。最終的には記事を書いてなんぼの仕事なので、みんなが興味を持つ、いずれは日本でも起こりうる事態に帰結することを調べることがほとんどです。費用対効果が悪かったり、誰にもインタビューできなさそうな場所には行かないし、“社会正義のため”などの使命感も一切ありません。臭い、汚い、暗いという3Kな場所へ行くことが多く、よく「怖くないの」と聞かれますが、そもそも僕は知りたいことがあって行くので、ビビってたら困りますよね。恐怖心があったとしても好奇心が勝つし、むしろ、リサーチや準備をして向かったのに実際は何もなかったらどうしようという気持ちが強い。拳銃を突きつけられるのもヤバいとは思わないし、撃たれずに終わるなら別にいいじゃないですか。正直、番組に出ている人たちは、自分以外みんな変わってると思います。以前、佐藤(健寿)さんと飲んだときには、「自分だけはまともだと思ってる」と言ってましたけど(笑)、僕が一番まとも。雑誌に載るような記事を書くために、旅してるだけですから。

独自の視点を持つ“クレイジージャーニー”たちの特異な体験を紹介する伝聞型紀行バラエティのDVD第6弾。スタジオMCは、松本人志、設楽統、小池栄子。¥2,750(TBS/よしもとミュージックエンタテインメント)

よしだ・なぎ 独学で写真を学び2009年より単身アフリカへ。少数民族を撮影した写真と生き方が評価され、数々のメディアに出演。写真集『HEROES』(ライツ社)が発売中。

まるやま・ごんざれす ジャーナリスト、編集者、國學院大學学術資料センター共同研究員。新刊である『世界の混沌〈カオス〉を歩く ダークツーリスト』(講談社)が好評発売中。

※『anan』2018年6月6日号より。写真・内山めぐみ インタビュー、文・重信 綾

(by anan編集部)