長友佑都(撮影:裏正弘)

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28日、日本代表はこの合宿で初めての冒頭15分間を除く非公開練習を行った。練習後、長友佑都が西野朗監督の3バックについて、狙いと特徴、ポイントについて語った。

長友はこのシステムが生きるのは相手が攻めてくる状況だという。

「このシステムの一番の強みは、相手に来させて、縦のクサビのパスを入れさせ、そこでボールを奪ってショートカウンターというのが生きることだと思っています」

「ユベントスもそうですけど、ガッチリ引いてブロック作って、そこから奪ったときに縦に速いサッカーということがいいと思います。引いてばっかりではダメですけど、相手に高い位置を取らせて、相手が出すところがなくてクサビを入れたときに有効だと思います」

ポイントは4人のMFのうち、両サイドのウイングバックとなる。

「この僕たちウイングバックでチーム状態が変わるんじゃないかと思っています。運動量はかなり求められると思います。基本的にサイドは1人なので」

「守備で1対1で負けないというのはもちろんですけど、攻撃でもより前に行かなければいけないし。あとはゲームも作るのもやっていかなければいけない。縦だけではなく相手ラインの裏に抜ける、MFの位置なので自分がもらってタメを作るというのをやらなければいけない」

「一番難しいのは守備のスイッチを入れるところで、相手のSBに僕が行くのか、(CFの後ろに位置する)シャドーが行くのか。僕が出たら3バックの1枚はスライドしなければいけないし。その連動性は一番難しいので、すごく細かくコミュニケーションして意思疎通できないといけないと思います」

「僕自身もインテルでやったことがありますし、そのときすごく言いシーズンを過ごせたというか、結果もある程度残せたというか。個人的にはポジティブな過去があるので、やり甲斐を感じてます」

完成すれば効果的なのだろうが、はたして残り3週間で間に合うのか。

「今、練習の中でも、ピッチ内だけではなくてピッチ外でもフォーメーションについて話せていますし、西野監督の戦術と考え方プラス中で戦っている選手が一つになって、すごくいいコミュニケーションを取れているので、心配はないかと思います。不安が無いというとウソになりますけど、すごくいい雰囲気とチーム状態なので楽しみではあります」

「不安というか、こういうことには慣れているというか。個人的にも監督交代には慣れていますし。いいチームを作っていてもブラジルワールドカップのときのように結果が出なかったり、南アフリカのときは悪い状態で、かなりネガティブな状態で大会に入って、でも1試合で状況が一変して。大切なのはチームが一つになって選手とスタッフと含めて、ポジティブな雰囲気だというのが大切だと思います」

前回のワールドカップの後は私生活で変化があった。結婚し、子どもも生まれた。今までと気持ちはどう違うのだろう。

「家族が増えたんで責任感は感じてますし、『かっこいい親父』でいたいんで。だからヘタなところは見せられないという気持ちでやってますし、トルコに移籍したときからその信念は一層強くなっています。しっかりと準備したいです」

長友は表情を一層引き締めた。

【日本蹴球合同会社/森雅史】