女性救出のため車両を押す人々(画像は『中央社 2018年5月26日公開 YouTube「老婦強上莒光號卡月台昏迷 乘客齊力推車廂救人」』のサムネイル)

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27日の午前7時頃、台湾鉄路の屏東駅で動き出した列車に駆け込んだ78歳女性が、ホームと列車の間に挟まれる事故が発生した。列車は緊急停止し、台湾鉄路の従業員や乗客らが車両を押すなどして女性を救出したが、すでに意識不明の状態で、搬送された病院で死亡したという。

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台湾のメディア『中央社』などによると、事故があったのは午前7時発の701莒光号で女性は夫とともに東部へ向かうところだった。防犯カメラの映像には、発車直前に2号車から出てきた女性がベンチに置き忘れた物を取りに行った後、走り出した列車の3号車の扉から駆け込み乗車をしようとする様子が捉えられている。

当時ホームにいた副駅長は、女性は慌てて下車した乗客だと思ったという。しかし女性が再び列車に駆け寄り、3号車の扉を押して乗車しようとしたため、無線で運転士に連絡し緊急停止を指示した。女性は速度を落とす列車から滑り落ち、腰から下がホームと列車の間に挟まった状態で約5メートル引きずられた。

駅長によれば、事故発生時に119番通報するだけでなくジャッキで車両を動かし、一刻も早い救出に努めたという。また2、3号車の乗客らもすべて降り、車両を押すのを手伝っていた。

屏東消防局が通報を受けたのは午前7時1分。女性は7時27分に救出されたが、すでに意識はなかったもようだ。

なおこの事故により、701号の列車に約40分の遅れが生じ、約150人の客に影響があったことが伝えられている。

画像は『中央社 2018年5月26日公開 YouTube「老婦強上莒光號卡月台昏迷 乘客齊力推車廂救人」』のサムネイル
(TechinsightJapan編集部 片倉愛)