サラーは前半25分に肩を負傷して涙の交代となった【写真:Getty Images】

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前半25分に肩を負傷して涙の交代 クロップ監督「状況は思わしくない」

 今季、欧州サッカーのスターダムに駆け上がった“エジプトの王”ことFWモハメド・サラーが、ロシア・ワールドカップ(W杯)の舞台で見られないかもしれない。

 現地時間26日に行われたUEFAチャンピオンズリーグ(CL)決勝、サラーは前半途中に負った肩の怪我で涙の途中交代。英公共放送「BBC」によると、ユルゲン・クロップ監督は「肩の状況は思わしくない」と語っている。

 リバプールファン、いや世界中のサッカーファンが悲しみに包まれた瞬間だった。前半25分、ドリブル突破したサラーをレアル・マドリードのスペイン代表DFセルヒオ・ラモスが止めようとした際、サラーは肩を巻き込むような形でピッチに倒される。サラーは悶絶しながらも一度こそプレーに復帰したものの、再びピッチに座り込んで交代を余儀なくされた。

 絶対的エースを失ったリバプールはセネガル代表FWサディオ・マネの同点弾こそあったが、レアルのウェールズ代表FWギャレス・ベイルのオーバーヘッドシュート、そしてドイツ人GKロリス・カリウスのイージーミスもあって1-3で敗戦。13年ぶりのビッグイヤー獲得は夢と潰えた。そして何より、サラーが涙をはばからなかった姿には事の重大さを予期させたが、試合後にクロップ監督もそれを示唆している。

「その状況は思わしく見えない。それは信じがたいことだ。何かしら肩に良くないことが起きている」


「私たちの夢が全て崩壊するのには、早すぎる」

 サラーはほどなくX線検査を受ける予定だとしているが、もし重傷ならリバプールだけでなく28年ぶりにW杯出場権を手に入れたエジプト代表にとっても大打撃になる。同局の取材に応じたエジプト人ジャーナリストのマルワン・アハメド氏は、国民の声を代弁している。

「正直、これは悪夢だ。言葉にならない。CL決勝をエジプト人選手が経験したことがなかっただけに……本当に悲しい。W杯のチャンスに影響しないことを願いたい。エジプトサッカーにおいて最も偉大な選手だが、我々は28年間もW杯に出ていない。私たちの夢が全て崩壊するのには、早すぎる」

 ロシアで躍動するサラーの姿は目にできないのか。W杯開幕まで3週間のタイミングで、悲しすぎるアクシデントとなった。


(Football ZONE web編集部)