南北テコンドー演武団が平昌冬季五輪の開会式前に行った合同公演の様子=(聯合ニュース)

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【ソウル、ローマ聯合ニュース】韓国と北朝鮮のテコンドー演武団によるバチカンでの合同公演開催が実現しないことになった。

 テコンドー関係者によると、韓国主導の世界テコンドー連盟(WT)に北朝鮮主導の国際テコンドー連盟(ITF)からバチカンでの合同公演に参加しないとする内容の通知文が送られたという。

 WTとITFは法王庁に招かれ、30日午前(現地時間)にバチカンのサンピエトロ広場でローマ法王フランシスコの前で合同公演を行う予定だった。

 通知文には韓米空軍による合同航空戦闘訓練「マックスサンダー」の関係によりバチカンでの公演はできないとの内容が記されていたという。

 詳細については明らかにされていないが、北朝鮮演武団のビザ発給が順調に進んでいなかったとの情報もある。

 また、朝米(米朝)首脳会談の中止が影響したとの見方も出ているが、北朝鮮側が通知文を送ったのは、首脳会談の中止が発表される前だった。

 今回の合同公演は、2月に開かれた平昌冬季五輪の開会式に出席したローマ法王庁の代表団が南北のテコンドー演武団に対し、6月にバチカンで合同公演を行うことを提案して推進された。

 南北ともに国技とするテコンドーの合同公演をカトリックの総本山であるバチカンでローマ法王と数万人の信者の前で行うことで南北が一つになる様子を世界中に示すことができると期待を集めていたが、北朝鮮側の不参加の通知により、次の機会を待つことになった。