ICBM「火星14」型の発射命令書に署名する金正恩氏(2017年7月5日付労働新聞より)

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北朝鮮外務省の金桂官(キム・ゲグァン)第1次官は25日、トランプ米大統領が米朝首脳会談の中止を通告したことを受けて談話を発表。「意外であり非常に残念」「いつ、いかなる方式でも(米国と)対座して問題を解決していく用意がある」と表明した。朝鮮中央通信が伝えた。

「いつでも対話」と実現に期待感

談話は「委任による発表」とされており、金正恩党委員長の意思を代弁したものと見られる。

トランプ氏は24日、北朝鮮側が崔善姫(チェ・ソニ)外務次官の談話として示した「怒りとあからさまな敵意」を理由に、「いまは適切でない」として、首脳会談の中止を通告した。

(参考記事:「米国との対話、哀願しない」北朝鮮外務次官が談話

これに対し、金桂官氏の談話は「トランプ大統領が取り上げた『怒りとあからさまな敵意』というのは事実上、朝米首脳の対面を控えて一方的な核廃棄を圧迫してきた米国側の度の過ぎた言行が招いた」ものだと反発した。

その一方、首脳会談を決断したトランプ氏を「心のうちで高く評価してきた」としつつ、「われわれの国務委員長も、トランプ大統領と会えば良いスタートを切ることができると述べて、そのための準備に努力の限りを尽くしてきた」と説明。

さらに「われわれはつねにおおらかに開かれた心で米国側にタイムとチャンスを与える用意がある」として、首脳会談の開催に期待を示した。