レストランジャーナリスト・犬養裕美子さんの「今日、どこで何、食べる?」。今回ご紹介するのは、『Test Kitchen H(テストキッチン エイチ)』の前菜の盛り合わせです。

参道・骨董通りから一本裏道に入った住宅街の一角にオープンした『テストキッチン エイチ』。料理人歴50年を迎えた山田宏巳シェフの最新店だ。約100席という巨大なダイニングと、最新機器を備えたキッチンを合わせたスペースには柱が1本もない! ’80年代、原宿にあった超人気店『バスタ・パスタ』(初代シェフは山田氏)を彷彿とさせる、スタジアムのような一体感だ。

「誰でも立ち寄れる気軽な店です。21時を過ぎたらアラカルトとワインでもいいですよ」。営業は夜のみ。基本コースは前菜、パスタ、メイン料理で5800円。全国から選りすぐりの素材を使って、この価格はリーズナブル。前菜の盛り合わせは、見た目フツーのサラダだが、一つひとつの素材がハンパない充実ぶり。毎日開店30分前に焼き上がるローストハム、自家製の生ハム&モルタデッラ(ボローニャの伝統的なソーセージ。やわらかく、しっとりとした舌触りは自家製ならでは!)、野菜も生、茹で、焼きなど調理法を変えて合計20種類ほどが並び、チーズソースで味わうとコクのあるハーモニーが生まれる。

イタリアンの本当のうまさとは何か? その答えは、50年間本物を探し続けてきた山田シェフの皿の上にある。

手前が漢方三元豚モモのハム、上にのっているのはカンボジアの生胡椒、ソースは自家製マスタード、唐辛子のピュレ。生ハム、モルタデッラに野菜とチーズソース。コース¥5,800より。21時以降のアラカルト¥1,500。

東京都港区南青山5-12-13 TEL:03・6452・6582 17:30〜21:30LO 無休

いぬかい・ゆみこ レストランジャーナリスト。東京を中心に、国内外の食文化、レストラン事情をレポート。

※『anan』2018年5月30日号より。写真・清水奈緒 取材、文・犬養裕美子

(by anan編集部)