海外女ひとり旅で衝撃トラブル「空港が封鎖されて帰れない!」

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 友達とわいわい過ごす旅も楽しいですが、誰にも気を遣う必要なく自分のペースで周れるひとり旅もいいもの。なかには「旦那や子供がいたら絶対できないだろうから」と結婚前にひとり旅をする方も多いのではないでしょうか?

 しかし、橋本淳子さん(仮名・38歳/医療事務)は、独身最後のひとり旅で、とんでもない目に遭ったようです。

◆デモによる空港封鎖で全便欠航!
「10年前の2008年11月、旅行でタイのバンコクを訪れたんです。有休などを組み合わせて5日間の予定だったんですが、帰国前日にデモ隊がバンコクのスワンナプーム国際空港を占拠。私の帰国する日も空港は封鎖されたままで飛行機は全便欠航となったんです」

 当時、この出来事は日本でも大きく報道されたので覚えている人も多いのではないでしょうか?

 淳子さんの場合、旅行会社パックツアーではなく、航空券とホテルをそれぞれ別に手配した完全な個人旅行だったため、ツアー客と違って自力で延泊の手配を行う必要があったとか。ただし、最初は明日にはデモも収まっているだろうと楽観視しており、「旅行延長になってラッキー」くらいに思っていたそうです。

「でも、空港が解放される様子は一向にありませんでした。現地ではデモの様子をずっとテレビで伝えていましたが、タイ語はまったく理解できない私は情報をほとんど把握できていませんでした。当時持っていたのはガラケーでしたし、wi-fi環境も悪くてネットで情報を簡単にチェックできるような状況じゃなかったんです」

 本当は当初の帰国予定日の翌々日から仕事だったため、事情を説明しましたが、「3日後から別の人間が有休を取るので、それまでには絶対戻ってきてほしい」と上司。とはいえ、空港封鎖で帰国の手段を事実上失った淳子さんは途方に暮れてしまったといいます。

◆陸路で隣国カンボジアに渡り、そこから帰国することを決断!
「地球の歩き方・タイ編を眺めながらどうしようって考えていたのですが、そのときに『陸路で隣の国に移動し、そこから帰ればいいじゃん!』ってふと思ったんです。タイから陸路で移動可能なのはカンボジアとマレーシア、ラオスの3か国。地図で調べたらカンボジアの首都プノンペンが比較的に近いことを知り、陸路でも1日で移動可能だとホテルの方に教えてもらいました」

 翌朝、高速バスでカンボジア国境にあるタイ東部の街、アランヤテプラートに向かいますが、淳子さんのようにカンボジア経由での帰国を考えていた旅行者が多かったのかバスは立っている乗客がいるほどの大混雑。カンボジア入国後は別のバスに乗り換えて日が暮れるころにはプノンペンに到着しましたが、カンボジアのガイドブックを持っていなかったので街のどの辺にいるのかすらもわからなかったとのこと。

「ただ、まずは帰国便の手配が先だと思って、近くにたまたまあった旅行会社に飛び込みました。時間のかかる乗り継ぎ便でしたが、翌日発のフライトに空きがあったので即予約。けど、予定外の出費で手持ちのお金は日本円にして5000円ほど。帰国後の自宅まで電車代が2000円ちょっとかかるうえ、この旅ではクレジットカードを持って来なかったため、最後の最後で貧乏旅行を強いられました」

◆予定外の出費で残金はわずか。仕方なく泊まったのは、1泊5ドルの汚部屋ゲストハウス
 ちなみにこの日泊まったのは、大部屋にベッドが並んだ1泊5ドルのゲストハウス。汗のすえた臭いが漂い、あちこちに黄ばんだシミのあるシーツは何日も交換していないのは明らかで、部屋も女性専用ではなく男性バックパッカーたちとの相部屋でした。当然、淳子さんにとっては生まれて初めての経験で、「夜、襲われたらどうしよう……」との不安から朝までほぼ一睡もできなかったそうです。

「幸い何もなかったですけど、起きたら全身が痒くてたまりませんでした。どうやらダニにやられたらしく、手足には10か所以上も刺された痕がありました。正直これが一番キツかったです……」

 楽しいお気楽ひとり旅が一転、予想もしなかったトラブル続きの過酷旅に。旅にハプニングは付きものかもしれませんが、こんな体験はできれば避けたいものです。

―シリーズ 旅行のヒサンな話 vol.7―

<TEXT/トシタカマサ イラスト/やましたともこ>