日本大学と関西学院大学によるアメリカンフットボールの定期戦で起こった日大選手の悪質なプレーについて、22日、宮川泰介選手が単独で記者会見を行った。この場で同選手は、相手選手や家族、関係者に深い謝罪をしたほか、該当するプレーが内田正人前監督や井上奨コーチの指示や圧力によって行ったものであると説明した。

だが、当初より「指導者による指導と選手の受け取り方に乖離が起きていた」などと説明していた日大側は、この会見を受けてなお、「コミュニケーション不足」、「（「つぶせ」という指示は）最初のプレーから思い切って当たれという意味」などと釈明し、さらなる波紋を呼んでいる。

すると23日、フジテレビ「とくダネ！」では、番組MC・小倉智昭氏や、アメフト専門メディアに携わる上村弘文氏らが同問題についてコメント。上村氏は、「つぶせ」の解釈について、日大側の説明に矛盾があると指摘した。

まずは、「20歳の青年を矢面に立たせて謝罪をさせて、これで日大はどうするんでしょうね」と小倉氏が疑問を呈すと、上村氏は「理解に苦しみますね。日大側の説明は」と同調した。

また、日大側が説明する「つぶせ」の解釈について言及した上村氏は、「『相手をつぶすつもりでいけ』という指示があることはあります」と前置きするも、ディフェンシブラインという宮川選手のポジションから、「クォーターバックをつぶせという指示はないはずです」と指摘した。

さらに、「つぶせという場合には、基本的に自分の前にいる選手をつぶしてからじゃないとクォーターバックに到達しません」と説明を続けると、「そういう意味では『クォーターバックをつぶせ』ということは『ケガをさせろ』という意味に捉えると私もそう思います」とキッパリ。小倉氏も「コーチたるものが誤解を受けるような表現の仕方で指示をするっていうことがそもそもおかしいんだよ」と怒りを隠せずにいた。