中国で柴犬は非常に高値で取引されていて、一般のビジネスパーソンの約2カ月分の給料ほどもするという。(イメージ写真提供:123RF)

写真拡大

 近年、中国で「柴犬」の人気が高まっている。ネット上では柴犬の写真や動画を容易に見つけることができるし、それらにはネットユーザーから「かわいい」といったコメントが数多く寄せられる。チャウチャウやパグなど中国原産の犬は多いが、なぜ日本犬である柴犬の人気が中国で高まっているのだろうか。

 中国メディアの快資訊はこのほど、「日本原産の柴犬が中国人に深く愛される理由」と題する記事を掲載し、中国原産の犬が複数存在するなかで、柴犬が広く愛される理由について考察している。

 記事は、中国で柴犬は非常に高値で取引されていて、一般のビジネスパーソンの約2カ月分の給料ほどもすると紹介。これだけ高額なのは中国で柴犬の人気が高いからに他ならないと指摘する一方で、中国原産の犬の多くは誰にも見向きもされないのが普通だと論じた。

 続けて、中国では「犬を飼うなら外国の著名な品種を飼いたい」と考える人が多いとし、それゆえ中国原産の犬は人気がないと強調。特に中華田園犬と呼ばれる犬種は柴犬に似た外見をしているのに、やはり人気が高まらないと指摘し、その理由は毛色や大きさ、性格など「血統の標準化」がなされていないことが理由であると指摘した。

 中国ではしばらく前にチベタンマスティフの人気が急騰したことがある。大型犬のチベタンマスティフを飼うことは富と名声の証と見なされており、ここから中国人が飼う犬種に対して「メンツ」を求めていることが見て取れる。柴犬は外見がかわいいうえに主人に忠実で、飼うのもさほど難しくないという点のほか、中国人にとっては「外国の犬」ということで、飼っていてメンツも立つというのが人気の理由なのかもしれない。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)