中国は月面探査の中継衛星「鵲橋(じゃっきょう、Queqiao)」を打ち上げました。この人工衛星は、月の裏側を探査する「嫦娥4号」をサポートすることになります。
 
「長征4C」ロケットによって打ち上げられた鵲橋は、最終的に地球と月とのラグランジュ点2となるL2ハロー軌道に投入されます。そして2018年後半に月の裏側「南極-エイトケン盆地」へと着陸する予定の嫦娥4号の通信を地球へと中継することになるのです。
 
中国の月面探査計画としては、すでに嫦娥3号が月に探査車「玉兔」を派遣し探査に成功。そして「嫦娥5号」による月面サンプルリターンも計画されているのです。さらにロイターの報道によれば、2036年までには宇宙飛行士を月面に着陸させることを目指しています。
 
なお月探査情報ステーションによれば、鵲橋とは七夕で織姫と彦星が出会う橋に由来しているそうです。そう考えると、競争が強調されがちな月面探査もロマンティックに感じられますね。
 
Image Credit:CNSA
■Queqiao relay satellite launched ahead of Chang’e-4 lunar mission
[https://www.nasaspaceflight.com/2018/05/queqiao-relay-satellite-launched-change-4-lunar-mission/]
■嫦娥4号の通信衛星が「鵲橋」(じゃっきょう)と命名される
[https://moonstation.jp/blog/lunarexp/chang-e4/chang-e4-will-be-launched-within-2018]
(文/塚本直樹)