加藤監督は初陣で好スタートを切ったものの、試合内容に満足できなかったようだ。写真:滝川敏之(サッカーダイジェスト写真部)

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[J1リーグ15節]名古屋2-3柏/5月20日/豊田ス
 
 監督交代を断行した柏が、さっそく結果を出した。豊田スタジアムに乗り込んだアウェーの名古屋戦で3-2の勝利を飾り、連敗を2で止めたのだ。
 
 この試合が初陣だった加藤望監督は、「本当に選手たちが頑張ってくれた。折れることなくひたむきに、やるべきことをしっかりやってくれた良いゲームだった」と粘り強く勝点3をモノにした選手たちを称えた。
 
 とはいえ、「課題もたくさんあります」と口にしたように、試合内容には満足できなかったようだ。指揮官は90分間を振り返って、「距離感やポジショニングはまだまだ」と指摘。攻守両面におけるチームのバランスに注文を付けた。
 
 確かに、柏のパフォーマンスは安定していたと言い難かった。特に気になったのが、リードを奪ってからの展開だ。56分に相手のミスから2点差に広げたものの、その8分後に再び1点差に詰め寄られている。つまり、試合を上手くコントロールできてはいなかったのだ。
 
 インタビュアーに中断期間での修正ポイントを訊かれた加藤監督は、「すべてですね。コンディショニングのところを上げていかなければならないし、もっとスピーディなサッカーをしていきたい」とコメント。「スピーディ」についての詳細な説明はなかったが、パススピードや攻守の切り替え、そして状況判断など、あらゆる面でのスピードを上げていきたいということだろう。

 柏は前線にクリスティアーノや伊東純也、江坂任といったタレントが居並び、守備陣にも中山雄太や中村航輔など好素材が揃っている。初勝利にも気を緩めなかった指揮官は、どうチームを導いていくのか。中断明けの試合が楽しみだ。