音楽に合わせて踊る人々(2018年3月23日撮影、資料写真)。(c)AFP=時事/AFPBB News

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【AFP=時事】過去30年のヒット曲は、チャート入りしなかった曲と比べ「より幸せ」で、ダンス向きで、女性が歌っていることが多いという研究結果が16日、公表された。

 だが、幸せな曲が明らかに好まれるにもかかわらず、その数は減ってきているという。米カリフォルニア大学アーバイン校(UCI)の研究によると、過去30年ほどで「幸せ」で「明るい」音楽は減少し、「悲しい」音楽が増えているという。

 ヒット曲はこの流れに逆らい、ヒットしなかった曲に比べて「かなり」幸せだ。例えば、ファレル・ウィリアムス(Pharrell Williams)の「ハッピー(Happy)」を思い浮かべてほしい。

 今回の研究は、人気の曲の歌詞ではなく「音」の特徴を分析した。従来の研究結果と同様に、「ポジティブな感情」が減少していることもわかった。

 1980年〜2007年の音楽の歌詞を調べた過去の研究では、「me(私に)」や「I(私)」のような単語の使用が増え自己中心的になっていることが指摘されていた。また、「we(私たち)」のような社会的な単語の使用が減り、「hate(憎む)」や「kill(殺す)」という反社会的単語が増えていた。このような歌詞のトレンドは、社会全般で孤独、社会的孤立、精神疾患が増えていることと同調していた。

 今回の研究は、1985年〜2015年に英国でリリースされた50万曲のデータに基づいている。研究では、「幸せ」な曲の減少とともに、男性が歌う曲の人気も下がっていることが分かった。

■時代の流れ

「近年成功した曲は、女性が歌っていることが多い」と研究は指摘する。「男女不平等の問題、女性歌手のステレオタイプ化や性的対象として見られることなど、音楽業界における女性の役割について広く議論が起こっている現状を考えると、非常に興味深い」

 研究は、トップ100チャート入りした曲を成功した曲と定義したが、これは毎年リリースされる曲の4%未満にすぎない。

「くつろいだ感じ」、そして「ダンスしやすい」曲の人気も上昇している。おそらく、エレクトロニック・ミュージックの人気の高まりと、ロックとヘビメタの人気低下と関係しているだろう。

 研究では1985年以降の幸せな曲の例として、オーパス(Opus)の「ライブ・イズ・ライフ(Live is Life)」、ワム!(Wham!)の「フリーダム(Freedom)」、ブルース・スプリングスティーン(Bruce Springsteen)の「グローリィ・デイズ(Glory Days)」を挙げている。

 最近の曲で幸せ度が低い曲には、2014年にリリースされた2曲、サム・スミス(Sam Smith)の「ステイ・ウィズ・ミー〜そばにいてほしい(Stay with Me)」とパッセンジャー(Passenger)の「ウィスパーズ(Whispers)」がある。

 研究結果はソングライターの参考になるだろうか?執筆者の一人、ナターリヤ・コマロワ(Natalia Komarova)氏はAFPに対し、「ある意味では参考になる。だが、もちろん成功要素の大部分は、計算では出せない何かで構成されている」と述べた。
【翻訳編集】AFPBB News