35人リストに入った国内組の若手は何人か。その数と4年後の関係
たとえば大島僚太だ。アジア最終予選の初戦対UAE戦で先発起用しながら、そこでPKを献上すると、昨年末に行われたE−1東アジア選手権まで1年半近くも外し続けた。
これとて事実上のB代表だ。「A代表」に復帰したのは3月の欧州遠征で、残された試合は5月30日のガーナ戦のみという段階だ。この段階で選ぶなら、なぜもっと早くから復帰させなかったのか。
ボール操作術に関しては、Jリーグナンバーワンの選手。しかし、世の中の後押しは思いのほか強くない。海外組ではない。W杯出場経験もない。日本代表出場回数も少ない。彼は先述の3条件から奇麗に外れた選手なのだ。
大島は25歳。若手とは言えない年齢なのにこの有様だ。それ以下の年齢の国内組は、もっと悲しい立場にある。
若手で海外に行こうと思えば、中島翔哉(23歳・ポルティモネンセ)とか、久保裕也(24歳・ヘント)とか、注目を浴びにくい場所になる。彼らは幸い出場機会を得ているが、井手口(21歳・クルトゥラル・レオネサ)は、スペインの2部ながら、不遇の身の上にある。功を焦り、無理をして海外組になった感は否めない。
知名度、ブランド力に欠ける、国内組の若手を西野新監督は、どれほどメンバーに入れることができるか。その数と4年後への期待は、まさに正比例の関係にあるのだ。
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スポーツライター杉山茂樹氏の本音コラム。