(左から)1973年、87年、92年のデザイン。もみあげなどが変わっている(ポッカサッポロフード&ビバレッジ提供)

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「渋いオヤジ」がいつの間にか「さわやかな青年」に? 飲料・食品メーカーのポッカサッポロフード&ビバレッジ(名古屋市)が販売する「ポッカコーヒーオリジナル」のキャラクターが注目を集めています。缶のデザインの変遷を表す画像がSNS上に投稿され、「極端に若返っている」「ずいぶんさわやかになった」「野性味が抜けた」「おっさんの顔からただの青年の顔に」などと、賛否両論の意見が寄せられています。キャラクターのデザインについて、同社の広報担当者に聞きました。

時代の男性像に合わせて変化

ポッカコーヒーオリジナル」は1972年の発売以来、累計90億本が売れているロングセラー商品で、缶に描かれた男性のキャラクターが印象的です。「冷やしたり温めたりできる缶コーヒーをつくる」という、旧ポッカコーポレーション創業者の谷田利景さんのアイデアをもとに誕生した商品で、1973年には世界で初めて冷温式の自動販売機を電機メーカーと共同開発、売り上げが飛躍的に伸びました。田中邦衛さんやビートたけしさん、柴田恭兵さんなど有名人のCMでも話題になりました。

Q.キャラクターのモデルとなった人はいますか。

担当者「『こういう男性に飲んでほしい』という思いも込めたデザインで、モデルは特にいません」

Q.なぜキャラクターのデザインを変化させてきたのですか。

担当者「男性の顔をキャラクターに採用したのは1973年です。80〜90年代は、当時の一般的な男性像をイメージしてデザインを変更してきました。2000年以降は、90年代に多くのお客さまに認知されたデザインを重んじて、刷新してきました。現在のデザインは2013年からで、13代目に当たります」

Q.顔のどの部分を変化させてきたのですか。

担当者「採用当初の1973年は、先端がカールした長いもみあげが特徴です。87年には、もみあげを短くカット。92年には短髪にし、表情も変化させました。前バージョンより、口元やあごのラインをすっきりとさせました」

Q.デザインの変遷について、消費者からはどのような意見が寄せられているのでしょうか。

担当者「当時のデザインをご存じのお客さまからは『懐かしい』などのコメントを頂くことがございます」

Q.今後、デザインを変更する予定は。

担当者「今のところ未定です」

 SNS上には「そろそろ新しバージョン、18年のデザインが待たれますね」という書き込みもありました。