ベテランの意地だ。男子ゴルフの国内メジャー初戦「日本プロ選手権」最終日(13日、千葉・房総CC房総=パー72)、谷口徹(50)が通算6アンダーで並んだ藤本佳則(28=国際スポーツ振興協会)とのプレーオフを2ホール目で制し、6季ぶりのツアー通算20勝目を挙げた。1996年大会の尾崎将司(当時49歳109日)の記録を塗り替え50歳92日で大会最年長Vとなった。

 17番パー4の5メートルのパーパットを沈めたところから、谷口が派手なガッツポーズを連発する息詰まる戦いとなったが「褒められたゴルフじゃない。今までの優勝の中で一番ひどいゴルフだった」。決して調子が良くない中でも、パーを拾い続けて少ないチャンスをものにした。

 一打への執着、優勝への執念を見せたが、若手に対しては「勝つ気あるのかな?」と苦言を呈する。「貪欲さがないなと…。調子悪くたって、グリーンには乗るだろって。そこからどうにかできるのに、今週は調子が悪いからダメで終わっちゃう」。4日間とも絶好調で優勝することのほうがまれで「スコアメークをしていれば勝てることもあるし、予選ラウンドは良くなかったけど、3日目、4日目と良くなって勝てたこともあった」とこれまでの勝利を振り返った。

 米ツアーに主戦場を移した小平智(28=Admiral)ら若手とはオフの合宿や食事を共にするが、こうしたアドバイスをすることはほとんどない。「言いませんよ。そういうものは自分で見て盗まないと」。今回Vで谷口は5年シードを獲得。若手にとっては盗むチャンスが増えたと言うべきかもしれない。