画像は「蛞蝓亭」Twitter

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大学の教職員が50人分の予約を無断でキャンセルしたという飲食店の抗議がTwitterに投稿され、大学側への批判などが多数寄せられた。しかし、無断キャンセルを行ったという「国際信州学院大学」は架空の大学で、被害を訴えた飲食店「うどんや 蛞蝓亭」まで架空であることが分かり、さらに物議を醸している。

長野県安曇野市のうどん屋「蛞蝓亭」だというTwitterアカウントは13日夜、「50人で貸切の予約で、料理を準備してお待ちしてましたが、予約時間過ぎても見えず、此方から電話するとキャンセルとの返事。キャンセル料を請求したら、そんな説明は受けていないと逆ギレ」と予約の無断キャンセルがあったと訴えた。大学名を挙げて「国際信州学院大学の教職員の皆さん、二度と来ないでください。」と怒りをあらわにした。

この訴えにTwitterでは、「ひどいですね…」「常識の問題ですよね。それが教職員。聞いて呆れますね」といった大学への批判の声が寄せられた。また、この大学に通うという学生が「先生方に代わって謝ります。誠にごめんなさい…ちなみに結局キャンセル金は払ってもらえたのでしょうか?」とコメントし、国際信州学院大図書館というTwitterアカウントが「なめくじ亭さんは図書館職員の新年会でも利用しましたが、店主と奥様の2人だけと少ない人員ながら、心のこもったおもてなしをして下さりました。 50人分の食事を準備するのにどれほどの手間と時間が掛かったか考えると胸が痛みます…」とコメントするなど、炎上は拡大。国際信州学院大学は、「現在、本学のWebサイトにアクセスが集中し、サーバーが不安定になっています。ページが表示されなかった場合は時間をおいて再度お試しください」と告知した。

しかし、そもそも無断キャンセルを行ったという「国際信州学院大学」は、匿名掲示板のユーザーが作り上げた架空の大学。架空とは言え、公式サイトやTwitterアカウントなどをそれらしく作っているため、学長の名前や学科などを見ないと架空だと気付くことは難しくなっている。そして、今回の騒動は架空の大学を装ったものと思われたが、被害を訴えた「蛞蝓亭」もまた架空。タウンページやGoogleマップなどにも載っておらず、Twitterユーザーによって存在していないことが分かった。

「蛞蝓亭」のTwitterアカウントは、4月7日に開設。「ナメクジカード」を配布しているとツイートすると、店に行ったという複数のTwitterアカウントが「蛞蝓亭行ったらナメクジカードGETしました」などと投稿するなど、存在するかのように巧みに演出。5月12日には「明日は夕方から貸し切り予約が入っているため一般のお客様はランチタイムで終了となります。ご了承ください。」と予告していた。1ヶ月前からウソを重ねて仕掛けられたキャンセル騒動には、驚きの声や「信州大学に風評被害が及ぶかもしれないのでやめてください」といったコメントも寄せられている。