元SKE48の二村春香(写真右)と、日本舞踊の西川流四世家元・西川千雅先生(同左)。生まれ変わった「御園座」の魅力に迫る!

写真拡大

1897(明治30)年に開場した、歌舞伎を中心とした演目を公演する名古屋の老舗劇場「御園座(みそのざ)」。建て替え工事のため、5年間閉館していた同劇場だが、2018年4月1日(日)に満を持して再オープンを果たした。

【写真を見る】世界的な建築家・隈研吾氏がデザインを監修した新生・「御園座」

「歌舞伎ってなんか難しそう…」と緊張してしまうビギナーのために、歌舞伎初心者の元SKE48の二村春香がレポート!日本舞踊西川流の西川千雅さんに、「御園座」の楽しみ方を教えてもらった。

■ 新しく生まれ変わった「御園座」の見どころ

建物に入る前に、まず目を引くのが豪華絢爛なエントランスだ。「御園座レッド」と呼ばれる、伝統的な朱がかった赤色を基調としたデザインとなっている。

また、旧御園座では“御法度”だった座席での飲食が、休憩時間に限り可能に。匂いがこもらないよう、座席下に空調が導入された。

建物の中には「御園茶屋」と「御園小町」という2つの売店がある。季節や公演内容によって販売する商品が替わることもあるので、訪れる際はこちらも注目しておこう。

■ 歌舞伎ビギナーのためのビギナーによる「御園座」Q&A

舞台を観たことがない人にとっては、そこにはどんな世界が広がっているのか気になるところ。「御園座」に行く前に知っておきたいポイントを西川さんに聞いてきた。

――「どんな服を着て行けばいいのか、分かりません!」(二村)

「常識的に人から不快と思われるような格好でなければ、特に決まりはありません。Tシャツやデニムなどの普段着で訪れる人もいます。ですが、あえて着物でおしゃれを楽しむのもステキですね」(西川)

――「初心者でも楽しめますか?」(二村)

「大丈夫です!初めての人は、あらすじなどを実況中継してくれるイヤホンガイドを借りましょう。演目は『スーパー歌舞伎』と呼ばれる現代風歌舞伎がおすすめですね。古典よりストーリーが追いやすいです。もしくは市川海老蔵さんなど、テレビにも出ている有名人が出演する演目を選ぶと親しみが湧きますよ」(西川)

――「観劇中のマナーはありますか?」(二村)

「上演中は飲食禁止です。お弁当は幕あい(休憩時間)に食べましょう。映画館や劇場と同じ常識的なルールを守ればOKです」(西川)

――「ビギナーにオススメの演目は?」(二村)

「歌舞伎にはジャンルがあります。時代劇が好きなら世話物、美しさに酔いたいなら舞踊がいいと思いますね。初めはとっつきにくいかもしれませんが、何度も見るうちにおもしろくなっていく世界です。まずは分かりやすい演目を選び、少しずつ理解を深めましょう。歌や踊りを体験するのもいいですね。芸の世界の見方がガラリと変わりますよ!」(西川)

生まれ変わった「御園座」は40階建てという高さに加え、インパクト抜群のモダンなデザインが特徴。新たな名古屋のシンボルへ、和をたしなみに行ってみよう!

【PROFILE】

●二村春香:2017年夏にSKE48を卒業。現在はフリーのモデルなどで活躍中

●西川千雅:日本舞踊の西川流四世家元。「やっとかめ文化祭」のディレクターや各種プロデュース業も務める(東海ウォーカー・東海ウォーカー編集部)