メッシはS・ラモスにタックルを敢行し、イエローカードを受けた【写真:Getty Images】

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前半45分にS・ラモスにタックルを敢行 イエローカードを受けるも正しい判定か議論に

 バルセロナとレアル・マドリードによる伝統の“エル・クラシコ”は、2-2の引き分けに終わった。

 バルサのスペイン代表DFセルジ・ロベルトが一発退場となるなど荒れ模様となった試合で、アルゼンチン代表FWリオネル・メッシが“報復”を狙ったプレーを巡り、賛否両論となっている。

 前半終了間際、バルサのウルグアイ代表FWルイス・スアレスとレアルのスペイン代表DFセルヒオ・ラモスが小競り合いを展開。両者にイエローカードが提示されたが、試合はこれを契機に荒れ模様となる。

 前半アディショナルタイムにバルサのS・ロベルトがブラジル代表DFマルセロを小突いたとして一発レッド。後半7分に生まれたメッシのゴールシーンでは、アシストしたL・スアレスがフランス代表DFラファエル・ヴァランの足を蹴っていたことが見逃されていた。

 もう一つ議論となっているのが、L・スアレスとS・ラモスの小競り合いがあった直後の前半45分のシーンだ。自陣左サイドでクリアを試みたS・ラモスに対して、メッシが猛然とプレッシャーをかけ、タックルを敢行。S・ラモスは接触のあった右足首付近を押さえて悶絶した。メッシにはイエローカードが提示されたが、事態は少々複雑なようだ。

 メキシコメディア「La Silla Rota」は、「セルヒオ・ラモスに対するメッシの復讐」と直前の騒動への“報復”だと報道。一方で、ペルー紙「エル・コメルシオ」も「メッシは野生になり、ラモスを削りに行った」と見出しを打ちながらも、「バルセロナのアルゼンチン人が見せたプランチャ(踏んづけるの意)はレアルの選手をヒットしなかったが、ラモスはイエローを与えることに成功した」と“真相”を伝えている。


「神の子でも何をしてもいいわけない」と非難の声も

 実際、該当シーンのハイライトでは、メッシがボールを奪いに行った左足裏はS・ラモスの足首ではなくピッチをヒット。このタックル自体はファウルに相当しないが、踏み込んだ際に右足がS・ラモスの右足の上に乗って引きずっており、この接触でS・ラモスは傷んでいた。

 スペインのテレビ番組「El chiringuito de Jugones」は番組内で動画を用いて検証を実施。同番組の公式ツイッターには、「愚かな人々はメッシを擁護している」「神の子でも何をしてもいいわけじゃない」「こんな醜くて愚かなメッシは見たことがない」とメッシのプレーを非難する声以外にも、「メッシへの名誉毀損」「残忍? 実際にはラモスは接触を偽造している」と擁護するコメントもあり、賛否両論となっている。

 すでに今季はバルサがリーグ優勝を決めており、タイトルの行方には直接関係がないとはいえ、伝統のエル・クラシコはなんとも後味の悪いものになってしまった。


(Football ZONE web編集部)