まもなく発生から15年を迎えようとしている、吉川友梨さん行方不明事件で、新たな目撃情報がもたらされていたことが分かった。

 2003年5月20日、大阪府熊取町で、町立北小学校4年の吉川友梨さん(当時9歳)が下校途中に突如として行方不明になった。当日は社会科見学を兼ねた遠足で授業がなかったため、普段よりも30分早く友達3人と下校したという友梨さん。友達と別れた午後3時過ぎ、自宅まで約400mの場所で同級生の男の子に挨拶をしたという。この目撃情報を最後に、友梨さんは忽然と姿を消した。

 大阪府警は何者かに連れ去られた可能性が高いとみて「誘拐事件」として捜査本部を設置。延べ7万人の警察官を動員し、行方を捜索してきたが、友梨さんにつながる有力な手がかりは見つからなかった。

 リポーターの所太郎氏は「周辺で何かが起きたことを思わせるような情報が一切なかった。こうしたことからすると車やバイクで一瞬のうちに連れ去られたという可能性がある」と話す。

 現場近くで目撃された不審車両には「黒色乗用車」「赤色スポーツタイプ」「白色セダン」といったものがあり、2004年5月には新たに「白いセダン」「白いライトバン」の目撃情報が寄せられた。その後、2013年5月に「白いクラウン」の情報が新たに浮上し、去年5月にはこれが1983年から1990年製の可能性があると公表された。そして今月、「白いクラウン」の目撃者の新たな証言が公表された。

 それによると、友梨さんの自宅から300m離れたところに止まっていたクラウンを目撃者が徐行しながら追い越した際、運転席の男の向こう側に白い服を着た小学生くらいの女の子が座っているのを見たという。目撃者は「運転席の男と目が合った時に女の子がうつむいていた」と証言しており、警察は対象となる車両約2300台について所有者に話を聞く等の捜査を進めているという。

■合計7000万円をだまし取る…家族への2次被害も

 この事件では2次被害も起きている。「友梨さんを探してあげる」と両親に嘘を言って、2004年7月から合計7000万円を約470回にわたって騙し取った男女が逮捕されている。主犯の男には懲役9年、共犯の女は懲役2年・執行猶予4年の判決が下されている。「あたかも居場所を知っているかのように言葉巧みに近づいて、"交通費として10万円"と持ちかけた。藁にもすがる思いでご両親は10万円をついお渡しになってしまう」(所氏)

 この他にも、両親を悲しませるような出来事が起こっている。2011年、ネットの掲示板に「殺害した」と書き込んだ男が逮捕されているのだ。

 行方不明事件の家族は「望みがあるため、他の被害者心理との違いがある」「被害者の会などの組織がない」「未解決ゆえに憶測が飛び交う」「戻ってくると思い引っ越せない」「警察の担当者も入れ替わる」などの事情から人間関係が疎遠になったり、地域から孤立したりしてしまうことがあるという。

 友梨さんの父・永明さんは2004年2月、「私らは全然諦めていない。あの子が無事に帰って来ない訳がないというか。あの子が絶対どこかにいる以上はそう思うし、私らは絶対に帰ってくるという風に信じているという事はあの子にはぜひ伝えたい」と語っていた。

 今回、所氏は両親との面会は叶わなかったという。「お目にかかれないかと、3回伺ったが固辞された。お家の佇まいを見ていると止まってしまった時間の中で取り残されてしまったような感じがした。未解決というのはそういうことなんだとつくづく思った」。

 今回のように、警察が節目となるタイミングで情報を明らかにする理由について、犯罪学が専門の小宮信夫・立正大学教授は「事件を風化させたくないというのが第一だろう。警察の意識も締め直して、地域にも発信する。いいタイミングで情報を出して、事件解決への機運を盛りあげようとしていると思う。まだ色々な情報を持ってはいるだろうが、出してしまうことによって証拠隠滅や逃亡される危険性があるので、小出しにせざるを得ない面もある」と説明する。

 所氏も「報道されることで、年間に数件しかなかった情報が数十件、数百件と寄せられることがあるそうで、中には警察としても把握していなかった情報もあるという」と話す。

 大阪府泉佐野警察署捜査本部では成人した友梨さんを想定した似顔絵も作成し、情報を受け付けている(電話:072-464-1234)。

(AbemaTV/『AbemaPrime』より)


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