私たちはこれまでに散々、LINEやデートのHow toを学んできた。

しかし、LINEやデートに漕ぎ着けるまでに、まずは“出会い”という最初の関門が待ち受けていることを忘れてはいないだろうか。

初対面であんなに盛り上がったはずなのに、LINEは既読スルー。仮に返事が来たとしても、いつまでたっても前に進まない。そんな経験、無いだろうか?

“出会い”を次のステップに繋げる方法を学ぶため、あなたに宿題を出していこう。

さて、今週の宿題は?




彼氏いない歴もうすぐ1年。

そろそろ真剣に結婚もしたい。周囲に“誰かいい人がいたら紹介して”と言いふらしていた時に、友人の佳菜子が紹介してくれたのが、拓海だった。

「彩香!拓海さんのタイプは、明るくて優しい子だって。半年前に、長年付き合っていた彼女と別れて、結婚できるような子を探しているらしいよ」

佳菜子はそう教えてくれた。

知人から男性を紹介してもらう場合の、成功の秘訣。それは、事前に情報をいかに得ておくかで成功確率が変わってくると思う。

好みのリサーチに加え、相手のバックグラウンドの情報収集を怠らないことが大事である。

「で?拓海さんって何をしている人なの?」

「旦那の高校時代の友達なんだけど。元々違う会社にいたけど、今は転職してスイス系の銀行にいるらしいよ。ちなみに、早稲田出身ね」

ー早稲田卒の外銀...。

何となくイメージが湧いてきた。

こうして、佳菜子夫妻と紹介を兼ねて食事をすることになった。その時には、事前リサーチは完璧だったはずなのに...。


成功確率の高い“紹介”という出会い。気をつけるべきポイントは?


宿題1:初対面での会話で、男性がちょっと引いた女性の行動を答えよ


「こちら、私の友達の彩香です」

食事会の当日。

私と佳菜子夫妻、そして拓海は麻布十番にある『クチーナ ヒラタ』のテーブル席で向かい合って座っていた。




「どうも、拓海です」

ちょっと細い目が印象的な、整った顔立ち。

身長は180cmくらいだろうか。家柄も良く、佳菜子の旦那である亮介とは、高校から早稲田で一緒だと聞いている。

「彩香ちゃんは、佳菜子ちゃんの何つながりのお友達なのかな?」

「元々、年齢も職業もバラバラなんですが...共通の女友達がいて、そこから仲良くなったのがきっかけです」

佳菜子と仲良くなったのは、まだ彼女が独身の時だった。当時、佳菜子はかなり派手に遊んでおり、そのおこぼれを貰うかの如く、よく食事会へ連れて行ってもらったものである。

「へぇ〜そうなんだ。じゃあ大人になってから仲良くなったってことかな?いいよね、そういう関係も」

ワインを飲みながらニコニコとしている拓海さんは、文句なしに素敵な人だった。

「お二人は、高校から早稲田で一緒なんですよね?」
「そうそう。もう腐れ縁みたいに長い付き合いだよ、な?」

そう言いながら、拓海と亮介は当時の思い出を語り始めた。

二人の会話を聞いているだけで仲の良さが伺え、こちらまで微笑ましい気持ちになる。

-明るくて、優しい子が好き。

その言葉を思い出し、メニューを選ぶとき咄嗟に拓海に話しかけた。

「拓海さん、好き嫌いはないですか?苦手なものがあれば言ってくださいね♡」
「前菜は野菜を使った料理がいいですよね♡拓海さん、きっと激務で外食多いでしょうから、健康のために野菜たくさん食べてくださいね」

それからも、彼のグラスが空いたらすかさず店員さんに飲み物をオーダーすることも欠かさなかった。

常に笑顔で話を聞きながら、自分なりに優しい女を演じていたのだ。

「確認ですが、拓海さんは、今彼女いないんですよね?」

食事も中盤に差し掛かった頃、佳菜子がズバッと本題に入る。

「うん、今はいないよ。そろそろ結婚しないとなぁとは思っているんだけどね。なかなかいい人がいなくて。こんな変わり者、好きになってくれる人がいればいいんだけど(笑)」

彼女がいなくて暇なのか、最近の拓海は家のベランダでミニトマトを栽培し始めた、と佳菜子が言っていたことをふと思い出す。

「拓海さんって変わっているんですか?あ、トマト栽培とか?」
「よく知っているね(笑)そうそう。変でしょ?」

たしかに、独身の男性が一人で、ベランダでミニトマトを栽培している姿を想像するとだいぶ可愛い。

4人は笑いの渦に引き込まれた。

そんな和やかで楽しい雰囲気のなか、1軒目は終了したのだった。


果たして1軒目は順調だったのか?2軒目も宿題は続く…!


宿題2:2軒目で二人きりになった時。男性が女性を”次はない”と判断した理由を述べよ


食事を終え、皆で2軒目『Wine bar Spade』へ移動することになった。

最初は4人で飲んでいたのだが、佳菜子たちが気を使ったのか、途中で“私たちは朝が早いから帰ろうかな”と言い始めた。

「どうする?僕はまだ時間大丈夫だけど、彩香ちゃんが良ければ、もう一杯くらい飲んでいく?」

この言葉に、これはアリだったのかな、と胸がときめく。

仮につまらなければ、ここで解散する可能性の方が高い。まだ飲もうと誘ってくれるのは、きっとポジティブに捉えて良いだろう。

「もちろん!私は家も近いし、時間も大丈夫です。せっかくだから、飲みましょう!」

そして拓海の言葉に合わせ、私たちは二人で飲みなおすことにした。

「ちょっとお腹空いたから、トリュフのフレンチフライでも頼む?」
「いいですね〜♡トリュフって美味しいですよね」

こうして、店の人気メニュー“フライドポテトトリュフ風味”をオーダーした。




しかし運ばれてきたフライドポテトを見たとき、不意に拓海は“結婚できるような女性”が良いと言っていたことを思い出した。

経験上、外資系の人は派手な女性と遊ぶのが好きで、金払いは良いものの、実際に付き合うとなると話は別だ。交際相手にはお金がかからなそうな女性を好む傾向にある。

-トリュフが好きだなんて、言わない方が良かったかな...。

何と弁解すべきか考えて黙り込んでいると、拓海が笑顔で言った。

「あ、ごめん。彩香ちゃんみたいにスタイル良い子は、さすがにこの時間にフレンチフライなんて食べないか...」

「いえ、ポテトは大好きなんですが、トリュフってあまり食べる機会がないので…。でも拓海さんはどうしてそんなによく食べるのにスタイルがいいんですか?何かスポーツされているんですか?」

「うん、週末は結構走っているよ。大会とかに出たりせず、ただの趣味程度だけどね」

「そうなんですね。だからそんな体型を維持されているんですね〜。さすが!」

そうして、お互いの趣味や仕事の話をし、すっかり盛り上がってからこの日は解散となった。

-良い人だったなぁ...。

そんな思いを胸に抱きながら、私は幸せな気分で眠りについた。



翌朝、早速拓海にLINEを送ってみる。

-彩香:昨日はありがとうございました!またご一緒させていただけると嬉しいです♪

ワクワクと胸をときめかせながら返信を待つ。昨日2軒目で飲んだ雰囲気からすると、きっと良い返事がくるに違いない。

しかし、拓海から来たのは予想外の返信だった。

-拓海:昨日はありがとう!またみんなで会おうね^^

え?また、みんなで...

紹介は、成功率が高いはずである。しかしこれでは、アッサリNGを食らったのと同じこと。

私は、どこで何を間違えていたのだろうか?

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