[5.3 J2第12節 千葉1-0岡山 フクアリ]

 チーム状況は決して良くないと自覚している。だからこそ、ジェフユナイテッド千葉DF増嶋竜也(33)は、岡山戦で「一番のポジティブな材料」という勝利を手にして胸をなで下ろした。

 岡山の最前線には、06年にFC東京でチームメイトとしてプレーし、同年代のFW赤嶺真吾(34)が構えていた。岡山の得点源となる要注意人物を相手に、「あそこで気持ち良くやらせると、岡山のいつもの良さが出てくるし、真吾さんも乗ってきてしまう」と激しい守備で対応。簡単には前を向かせずに自由を奪い取り、赤嶺にシュートを打たすことさえ許さなかった。

 守備だけでなく、攻撃面でも魅せた。前半38分、最終ラインでボールを受けると、前線を確認して右足から正確なフィードを供給。ピンポイントでFW船山貴之に届けられたものの、船山のシュートがGK一森純にストップされてしまい、得点には結び付かず。しかし、「ああいうのも自分たちの良さ」と正確なキックで攻撃にリズムを生んだ。

 終わってみれば1-0の完封勝利。白星は3試合ぶり、完封は6試合ぶりとなった。前節終了時で18位と低空飛行が続くチームにとって、何よりも大事なのは勝利だったと強調する。「今はチーム状態を見たら、勝利が一番の自信になるし、一番のポジティブな材料になる。勝ちにこだわりたかったし、結果が出て良かった」と安堵の表情を浮かべた。

(取材・文 折戸岳彦)
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