今夏の去就が注目される本田【写真:Getty Images】

写真拡大

新興著しい東南アジアでも「元ACミランの男は最もビッグネームとなるだろう」

 日本代表FW本田圭佑はSNSを通じ、今季限りでパチューカを退団する可能性を示唆した。

 注目される去就について、衛星放送「FOXスポーツ」アジア版が特集を組んでいる。

 アメリカやスペインからオファーが届いているとの報道もあるなかで、記事ではアジアへの移籍に関して様々な観点から考察。高額年俸でスターを呼び寄せる中国をはじめとした、5つのリーグへの移籍の可能性について伝えている。

 一つ目の候補に挙がっているのは、新興著しいタイだ。東南アジアのなかでは実力ナンバーワンと目されるが、「元ACミランの男はタイ、そして東南アジア全体でも最もビッグネームとなるだろう」と本田のネームバリューは通用するという。

 今季はJリーグでもFWティーラシン(サンフレッチェ広島)、MFチャナティップ(北海道コンサドーレ札幌)、DFティーラトン(ヴィッセル神戸)らタイ代表選手が多くプレーするなど、両国の関係の良さからも良い影響を及ぼすのではと見られている。

 2カ国目は中国。やはり、その金銭的なメリットや経済的に急成長を遂げて活気ある文化に触れられる点はメリットとして挙げられる。その一方で、中国と日本の政治的な関係については「1月の富士山よりも冷え切っている」とネガティブな印象が記されている。

 それでも、広州恒大のブラジル代表FWフッキや上海上港のブラジル代表MFオスカルなど、多くのトップスターとプレーする環境は魅力的と言える。「もし彼が中国メディアで日本に関係するポジティブなニュースを出せれば、それは大きな価値になるだろう」とされた。


フィリピンは発展途上中だが「もしレガシーを残したいのであれば…」

 3カ国目はフィリピンだ。世界的にサッカーではマイナーな国だが、「もしケイスケ・ホンダが他にはない新しい挑戦を望んでいるのなら、フィリピン以上の国はない」と推奨されている。フィリピンはバスケットボールが盛んな国として知られているが、2019年のアジアカップでは初めて予選突破したことや、フィリピンのクラブチームがAFCカップで好パフォーマンスを見せたことからサッカーも一種のブームとなっているという。

 国内リーグは2017年に新設されるなど歴史は浅いが、「もしホンダがレガシーを残したいと思っているのであれば、フィリピンはその目的に叶うだろう」と他のリーグにはない刺激があると記されている。

 AFCチャンピオンズリーグ(ACL)で存在感を示すサウジアラビアが4カ国目の候補として挙がった。ACLで2度の優勝経験を持つアル・イテハドや昨季浦和レッズと決勝を戦ったアル・ヒラル、アル・アハリなど名門クラブが多い。中国に比べれば欧州からのスターが多いわけではないが、アジア圏や南米から実力者が参戦。そのタレント力はアジアのタレントと比べても見劣りしないと分析されている。

 さらにアル・ヒラルなどトップクラブは、金銭面でもアジア屈指で本田の高額年俸も十分に賄うことができそうだ。


ライバル韓国の場合は財政面がネックか

 最後の5カ国目は日本のライバル韓国だ。Kリーグでは過去にも日本人選手がプレーし、日本と環境や文化も近い点などが指摘されている。

 ただし、近年のKリーグは財政的に潤っているとは言えず、本田を獲得できる可能性があるクラブは1、2クラブとの予想にとどまっている。本田の実力は高く評価されており、仮に移籍が実現すればアジアトップレベルであるKリーグでも有数のスターになれるだろうと見られている。


(Football ZONE web編集部)