力強いガッツポーズで締めくくった12年ぶりV(撮影:鈴木祥)

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<中日クラウンズ 最終日◇29日◇名古屋ゴルフ倶楽部 和合コース(6,557ヤード・パー70)>
「このコースで3回試合をして、全てトップ10。自信がありました」。そう不適に笑ったのは、12年ぶりにツアー優勝を果たしたY・E・ヤン(韓国)。2004年から日本ツアーに参戦し、07年からは主戦場を海外へ。09年には「全米プロゴルフ選手権」でアジア人初の海外メジャー制覇を果たした強豪が、あらためてその強さを見せつけた。
メジャーチャンプのキャディを勤めたのは美人フィアンセ!
首位を2打差で追いかける展開で迎えた最終日。バーディ発進を決めるも続く2番で3パットボギーを喫したが、メジャー覇者はそこからが強かった。「集中力を高めてプレーした」とスイッチが入り、9番で2つ目のバーディ奪取。単独首位で迎えた後半10番ではボギーをたたき、1打差で後を追う上井邦裕がバーディを奪って逆転されたが、続く11、12番で連続バーディを奪って再びトップ。17番でスコアを崩した上井と3打差で迎えた最終18番では、ダメ押しとばかりにバーディフィニッシュ。06年の「サントリーオープン」以来、12年ぶりの日本ツアー優勝を決めた。
自身としては、世界ツアー合わせて8年ぶりの優勝。久々の勝利を決めた1日を振り返り、たびたび口にしたのが「1打1打がすごく大事」という言葉。「アメリカでは賞金が大きいが、1打1打に集中しなければ上にいけない。この試合の5、6倍の賞金が出る試合もある」と語る。
本大会でいえば優勝賞金は2400万円。今年は2位タイが2人いたために一人当たり1008万円で1392万円の差だが、ヤンの言葉で思い出されるのが、つい先日小平智が米ツアー初優勝を決めた「RBCヘリテイジ」。首位を走っていたキム・シウー(韓国)が18番で2メートルのバーディを決められず、勝負は小平とのプレーオフに。3ホール目で先にバーディを奪った小平が勝利をつかんだ。同大会で小平が手にしたのは、120万6000ドル(約1億3145万4000円)、対してキムが獲得したのは72万3600ドル(約7887万2400円)と、48万2400ドル(約5260万)の差だ。大舞台で活躍してきたからこそ、目前の1打の重みを実感する。
「考えていたよりも早く優勝できたので、残りの試合で2勝、3勝をしたいです」。今年は、昨年受験した日本ツアーのQTでトップ通過を果たした資格で出場。今後は限られた米ツアーにも出場しながら、日本での活躍を誓う。一躍、賞金王争いにも加わる強さを見せたヤン。世界レベルのゴルフで、日本ツアーをかき回す構えだ(文・谷口愛純)

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