中日・森繁和監督【写真:荒川祐史】

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6回、8回に訪れた2度の無死満塁で1点も奪えず

 中日が痛恨の逆転負けで4連敗を喫した。29日、本拠地ナゴヤドームでのDeNA戦。2点リードの8回にドラフト1位ルーキー鈴木博志投手が同点とされると、延長10回に守護神の田島慎二投手が筒香嘉智外野手に決勝の2ランを被弾。打線が再三のチャンスを潰したことが最後に響いた。

 2度の無死満塁で1点も取れなかった。6回、先頭の大島がソロ本塁打を放って1点を先制すると、京田の右前安打、アルモンテの四球、モヤの中前安打で満塁に。リードを広げる絶好機だったが、平田の打球は遊撃へのゴロに。二塁走者・アルモンテの拙い走塁もあり、6-2-5という珍しい形で併殺。高橋も二ゴロに終わった。

 8回に登板した鈴木博は、代打・神里、大和に連続四球を与えると、ロペスに右中間を破る2点適時二塁打。試合を振り出しに戻されたが、その裏、京田、アルモンテの連打とエスコバーのフィルダースチョイスで、この日2度目の無死満塁を迎える。ところが、平田、高橋が連続三振、福田も左飛に終わり、またしても得点を奪えなかった。

 こうなると、流れが相手に行くのは必然。延長10回、守護神の田島が大和に内野安打で出塁を許すと、筒香に決勝の2ランを被弾。その裏、1死一塁で、この日2軍戦での出場を経てチームに合流したビシエドを代打起用したが、遊ゴロ併殺でゲームセットとなった。

 試合後、森繁和監督も拙攻ぶりを嘆くしかなかった。

「こっちはイケイケなのに、バッターはチャンスがピンチのような感じになってしまっている感じがする。入っちゃえば、4点、5点と取れる可能性はあるけど、うまくいかないと流れも当然向こうに行く。ピッチャーもカバーできなくなってしまうと、こういう展開になってしまう。サヨナラとかで終わらないといけない。本当だったら、2-0、2-1で終わっていれば一番いい。この状態は打つ方も、守る方も、投げる方もしんどい状態かもしれない」

 チャンスをどれだけ生かせるか。打線に大きな課題が突きつけられている。(福谷佑介 / Yusuke Fukutani)