くすんでも普通の金属磨きを使うのはNG!

 クルマのグリルや、サイドウインドまわりのフレームなどに高級感を持たせるメッキパーツ。これは見た目が美しいクロームメッキがほとんど。クロームメッキは大気中で変色しにくいので、輝きが持続しやすいが、それでも使用しているうちにくすみや汚れが付いてくるのは避けられない。

 いつまでも輝きをキープするには、やはり小まめな手入れが必要だ。とはいえ、決して難しいことはなく、普段は洗車用のシャンプーで優しく洗って、たっぷりの水ですすげばOK。

 ただし、メッキの厚みは0.02〜0.2ミクロンと非常に薄いので、ウエスなどでこすったり拭いたりするのはNG。メッキパーツは撫でるように“優しく”取り扱うことがポイントだ。

 しかし、それでも年数が経ってくると、メッキ部に白いウォータースポットが現れて、さらに悪化すると、それが点錆になってくる。

 こうなる前に手を打たなければ再メッキしないと輝きが取り戻せなくなるので、早めに対策したい。基本的にDIYで何とかなるのは、上記のウォータースポットの状態まで。ボディの手入れに詳しいソフト99によると、メッキパーツのウォータースポットの原因は雨水や水道水に含まれる、ミネラル分の固着とのこと。

 これらは通常の洗車では落ちないので、メッキ専用のメッキクリーナーなどでやさしく磨いて、空ぶきで仕上げる。上記の通りメッキは非常に薄いので、コンパウンドや研磨剤入りのワックスで磨くと、小キズが付いたり下地のニッケルメッキが出てきてしまうこともあるので要注意。必ずメッキパーツ専用のクリーナーを使用すること。

 とくに樹脂製のメッキパーツはデリケートなので、樹脂のメッキにも対応している製品を選ぶこと。メッキクリーナーの主成分は研磨材、非イオン系界面活性剤、石油系溶剤。研磨剤も含まれているが、メッキ用のマイルドな粒子になっている。

 白いウォータースポット(白いシミ・白錆)や、くすみの原因になっていた細かなキズは、これですっきり取れて、メッキらしい光沢が取り戻せるはず。さらに、クリーニングした後に、メッキ専用のコーティングを行うと汚れが付きにくくなるので、こだわる人は試してみるといいだろう。