動画:人が乗って変形&走行できる巨大ロボ J-deite RIDE実演。小さかったあのロボ、大きくなりました(更新)
Engadget 日本版 YouTubeチャンネルより。あれから数年、全人類の夢をのせた人型変形ロボット「J-deite RIDE」(試作機)がついに公開されました。ロボットモードで2足歩行、ビークルモードで車走行できる、まさに夢と希望と「中二」がつまったJ-deite RIDEの動画をお届けします。



公開されたJ-deite RIDEは、実際に人が乗りこみ、操縦&変形できるロボットです。全長約4m、重さ1695kg。実際に足を上げて歩行が可能で(時速100m/hですが)、ロボットモードでもビークルモードでも車輪走行も実現しています。

車輪走行の場合の最高時速は60km/h(理論値)。「理論値」としているのは、まだ広い場所で走行テストをしていないため。人が乗った状態で、歩行と走行のいずれも動作を確認しているとのこと。

ちなみにJ-deite RIDEは、ハード設計とアツい「中二魂」をBRAVE ROBOTICSが担当。メカデザインにはガンダムやボトムズなど、言わずと知れた御大 大河原邦男氏が協力しています。

ソフトウェア周りはアスラテックが担当しており、同社のロボット制御ソフトV-Sido(ブシドー)が使われています。



こうしたJ-deiteのプロジェクトで開発されたのが既報の通り J-deite Quarterでした。

車に変形する乗用人型ロボットが2017年に完成予定。J-deite計画大詰めに向け、アスラテックなど3社が量産化視野のLLP設立J-deite 開発者インタビュー:「No Transform, No Robot」中二から始まった変形合体ロボの道変形ロボ開発の Project J-deite 始動、試作機動画公開。BRAVE ROBOTICSとアスラテック開発


そしてさらに、協力なパートナーとして参加しているのが三精テクノロジーズ。舞台装置やローラーコースターなどを手がける企業で、J-deite RIDEの変形技術をアミューズメントパークなどへ展開していく計画です。



J-deite RIDEは、体積が40倍程度に大きくなっているにもかかわらず、基本的な構造をJ-deite Quarterから受け継いでいます。しかし、J-deite Quarterが既存の部品をなるべく組み合わせて開発したのに対して、J-deite RIDEは流用できるパーツがないことも多く、新開発のものが多いとのこと。

また、当初から人が乗ることを想定したプロジェクトではありますが、そこは試作機。コックピット部はさまざまな機器をよけながら着座しているそうです。このため、このまま一般の人が乗り込むのは難しい模様。

J-deite RIDEは49の関節で構成されており、フレームはアルミ合金を採用。ロボットの足に当たる部分が車の後輪に相当し、車としてはリアに駆動部がある形。



このほか気になったのが歩行時の揺れ。なにやらその手の作品では、ロボットに人が乗って歩くと非常に揺れる、そんな話もあります。BRAVE ROBOTICSの石田氏によると「思ったほど揺れない」とのこと。

それよりもむしろ、コックピット部分に制御系の機器があるため暑いそうです。今のところ扇風機でしのいでいますが、エアコン搭載も検討中だとか。



J-deite RIDEは5月5日、ツインリンクもてぎで開催される「ドキドキフェスタ〜働くクルマ大集合〜」で一般公開予定。年内11月には米フロリダ州のアトラクション装置の見本市 IAAPA Attractions Expo 2018 などでも披露する計画です。