エンゼルスの大谷翔平

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◆ 投手として「もっともっと良くなる」

 ロサンゼルス・エンゼルスの大谷翔平が23日、ジャイアンツ戦に“4番・DH”でスタメン出場。チームは敗れたものの、1安打を記録した。

 同日に行われたイベントに登場した野球解説者の山本昌氏は「すごい! の一言」と大谷の活躍を喜び、今後のさらなる活躍に期待を寄せた。

「大谷選手はプロ野球界で過去最大の素質をもった選手。投手としての評価が高かったんですけど、バッターとしての評価もうなぎ登りですね。対応力は日本にいるときから高かったです。個人的には投手の方がもっともっと良くなると思っています。足首の手術をした昨シーズンは、少し庇って投げるような名残もありましたけど、足首が完治したらもっと世界が震撼するような二刀流を見せてくれると思います」

◆ 長い野球人生を見据えて

 若干23歳にして、その名は全米中に轟いた。投手として初先発初勝利を記録すると、打者としては3試合連続ホームランという離れ業をやってのけ、2試合目の先発では12奪三振で2勝目を挙げるなど、“二刀流”として上々のスタートをきったと言えるだろう。

 しかし、大谷のメジャーリーガーとしてのキャリアは始まったばかり。23歳という年齢を考えても、先の野球人生はまだまだ長い。そこで、50歳まで現役生活を送った山本氏に、大谷が現役を長く続けるためのアドバイスを送ってもらった。

「足のケガだけはしてほしくないですね。走れなくなるとスポーツ選手のパフォーマンスは落ちてくる。全力で走れる期間を長くしてほしい。私も40代でも全力で走れるように努力してきた。まだ若いから大丈夫でしょうけど、故障を怖がってセーブしても体力は落ちる。30歳を過ぎて40歳が近くなってもしっかり走れれば、野球はできると思う。イチロー選手は今でも一塁ベースまでメジャートップクラスの速さで駆け抜けますから」

 これまでも度々故障に悩まされてきた大谷だが、山本昌氏は「全力で走れること」が長い野球人生の中では重要になると指摘した。身体のケアを怠らず、いつまでも第一線で活躍する姿を見せ続けてもらいたい。

 まずは明日25日、昨シーズンのワールドチャンピオンに“投手”として臨む大谷翔平の活躍を楽しみにしたい。

取材・文=加藤聡