佐々木希さん(2016年撮影)

写真拡大

第1子を妊娠しているタレントの佐々木希さん(30)が、レストランでローストビーフを食べたとインスタグラムで報告したことに、インターネット上で「危険では」との指摘が相次いでいる。

胎児に悪影響を及ぼす寄生虫に感染するリスクがあるとされるためだ。実際のところ、妊娠中のローストビーフはNGなのか。母子感染を専門とする産婦人科医に聞いた。

佐々木さん「ローストビーフ美味しかった...」

佐々木さんは2018年4月16日、出演中のドラマ「デイジー・ラック」(NHK)の共演者と食事会を行ったことをインスタグラムで報告。「あーだこーだ言って笑って、美味しいものも食べて最高の夜!」として、

「ローストビーフ美味しかった...」

と振り返った。投稿された写真をみると、佐々木さんの手元に分厚く切られたローストビーフの皿がある。

2月末、夫でお笑いタレントの渡部建さん(45)との間に第1子をもうけたと発表していた佐々木さん。スポーツ紙の報道では、このとき「妊娠3か月」だと関係者の話として伝えられていた。

ところが妊娠中の佐々木さんがローストビーフを食べたことをめぐって、インスタグラムのコメント欄やツイッターには、

「ローストビーフ、妊婦はダメじゃん!! 我慢して」
「妊婦なのにローストビーフ食べるなんて危険過ぎる」
「ローストビーフはまずいと思います」

といった指摘が殺到。そのほか、産婦人科医の宋美玄(そん・みひょん)氏や、科学ジャーナリストの松永和紀氏も、妊娠中のローストビーフは不適切などとツイッターで指摘している。

「感染リスクはゼロではありません」

こうした注意が寄せられたのは、トキソプラズマという寄生虫に感染するリスクがあるためだ。抗体のない妊婦が感染した場合、胎児にうつる危険があるのだ。

母子感染症の患者団体「トーチの会」の公式サイトによれば、妊婦がトキソプラズマに感染すると、死産や流産を引き起こしたり、産後の子供の体に障害が生じたりする危険がある。一般に、加熱が不十分な肉や、ネコのふんなどを介して人に感染する。

実際、「ローストビーフ」の感染リスクはどれほどなのか。母子感染を専門とする産婦人科医で、ミューズレディスクリニック院長の小島俊行氏は4月20日、J-CASTニュースの取材に対し、

「豚肉や鶏肉と比べれば可能性が低いことは確かですが、決して感染リスクはゼロではありません。妊娠中であれば、なるべく避けた方がいいでしょう。外食先などでは、とくに注意が必要です」

と話す。

また、小島氏は「いまの食品衛生法は、食中毒を起こさないことが念頭にあります。つまり、『原虫』のトキソプラズマは法律の対象外なのです」。その上で、

「ですので、料理人が食品衛生法をしっかりと守ってきちんと調理をしていても、トキソプラズマが除外できているかどうかは分からないのです」

と注意を呼び掛けていた。