東京五輪の組織委員会から公表された、大会ボランティア応募条件案の概要

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2020年東京五輪の「大会ボランティア」募集要項案が先日、組織委員会から公表され、9月中旬から応募受付が始まる。会場案内、競技運営の補助、海外要人のおもてなしなど、その業務は9ジャンルに及び、募集人員は8万人にもなる。

五輪の舞台で活躍できるだけに、さぞかし多くの人々がこのボランティアを歓迎していると思いきや、ネット上をはじめ「やりがい搾取!」「ブラック企業か!?」といった批判が相次いでいるのだ。

運営側でも賛否両論という今回の募集要項をめぐる、さまざまな「思惑」を探った。

「ボランティアは就活に有利だよ」

「これはボランティアじゃない。現代の学徒動員ですよ」

こう声を荒らげるのは都内の私大・学生課課長だ。

この私大はスポーツが盛んなことで有名。スポーツ関連の講座も多いことから、組織委関係者から「おたくの大学の学生をたくさん、大会ボランティアに勧誘してほしい」との打診があったという。

だが、この学生課課長は「あまりに応募条件がひどい」と、首を横に振る。

実際、大会ボランティアの参加日数は10日間以上で、活動時間も一日8時間と厳しい。しかも事前研修へのオール出席に加えて、東京までの交通費、宿泊費もすべて自腹という条件もついている。

「五輪期間は夏の真っ盛り。そんな時期にこれだけ長時間、学生をタダ働きさせようなんて虫がよすぎます。聞くところによると、組織委は全国約800の大学・短大にボランティア提携を持ちかけ、夏季試験も大会期間と重ならないようにズラせと求めているそうです。こうなると、大学自治権の侵害どころか、戦中の学徒動員と一緒。学生に勧められるわけがありません」(学生課課長)

別の私大に勤務する助教も、組織委関係者の動きを「上から目線すぎる」と批判する。

「『ボランティアは就活に有利だよ』とか『大会ボランティアを単位付きのカリキュラムに組み入れたら』とか、お願いするというよりは上から目線の言動が目立ちました。そんな振る舞いにある大学職員が『ボランティア本来の定義と違うんじゃないですか!?』と怒っても、悪びれる様子すらなかったそうです」

組織委とは別に、独自に3万人の「都市ボランティア」を募集する東京都。都庁の職員も冷ややかだ。

「組織委がまたやらかしてしまったという印象ですね。だって、あの募集要項、誰が見たって『ブラック勧誘』そのものじゃないですか」

都が募るのは大会ボランティアよりもお手軽で、大会期間中の活動は延べ5日以上、一日5時間というもの。

「都は毎年、東京マラソンで1万人規模のボランティアを募ってきた実績があるので、組織委のような厳しい条件は出しません。ただ、困ったことに組織委の募集要項を見て、『都市ボランティアの“延べ5日間以上で一日5時間”という条件は嘘でしょう!?』といった問い合わせが増えています。ホント、いい迷惑です」

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