女性記者へのセクハラ疑惑が週刊誌にスクープされた、財務省の福田次官。自宅近くまで殺到したマスコミに真偽を問われ「失敬だな!そんなことするわけないじゃないか!」と憤りを顕わにしていたものの、その女性記者との会話を録音したという音声がニュース情報番組などで公開されました。みなさん、聞きましたでしょうか?

ざわざわした場の中で、ベロベロに酔ったような甘えた口調の男性が、敬語を使う女性に対し「ここに来る前は何を着てたの?」などと馴れ馴れしく話しかけ、首相夫人の名前を出したり、今国会でも話題になっている問題などの話をする。で、その女性が、それについて突っ込んで質問しようとすると、その声を遮るように「手縛っていい?」「おっぱいさわっていい?」と言う。それに対し、女性が「ダメです」「どうしてそういうことを言うんですか?」「イヤです」と言う。

中でも筆者がもっともシャレにならないんじゃないかと思ったのは、「予算通ったら浮気するか」です。

え?それ、誰のお金ですか?え?そういうこと言っちゃうと、勝手に浮気予算組んでるって思われかねませんが大丈夫ですか?と心配にすらなってしまいました。

筆者は福田次官の声をろくに知らないですし、録音された声ってちょっと変わるのであれなのですが、「失敬だな!」とマスコミを怒鳴っているときの声と似ている気がしました。周囲でも「この声は、確かに福田次官」という人が多いです。

そして先日、財務省のホームページに福田次官への聴取の内容と財務省の見解が公開されました。みなさん、見ましたでしょうか?

福田次官の言い分は、「私(福田事務次官)は女性記者との間でこのようなやりとりをしたことはない。音声データによればかなり賑やかな店のようであるが、そのような店で女性記者と会食をした覚えもない」のだそうです。

この発言は一見、録音テープのねつ造を示唆しているように読めますが、実は違います。それは、その先を読むとわかります。

「音声データからは、発言の相手がどのような人であるか、本当に女性記者なのかも全く分からない。また、冒頭からの会話の流れがどうだったか、相手の反応がどうだったのかも全く分からない」

福田次官も、しゃべっている男性のほうは自分とわかっているようです。音声の様子から、ベロベロっぽかったので、本当に発言の相手が誰だかわからないのかもしれません。それも問題だと思うんですが、その上で、次官にとってのポイントは2つあるようです。

女性に性的な発言を平気でする人にゾッとする

1つは、相手が「女性記者」だったのかどうかということ。確かに、セクハラパワハラには業務上などの上下関係が必要です。でも女性としては、こっちが敬語を使うような立場の相手から、「おっぱいさわっていい?」「手縛っていい?」は言われたくないですよね……。なんだか気味が悪いです。しかし、彼にとっては違うようです。記者じゃなければOK!ということ。

そしてもう1つは、相手の反応次第では、女性に性的な発言をしてもいいって思っているってことです。こわいわ……。確かに、恋人関係だったりする場合、2人の中でそういうことがあったりしても、第三者がどうこういう筋合いのものではありません。でも、彼、既婚者です。不倫かな。

すると、次官はこんなことを言います。

「お恥ずかしい話だが、業務時間終了後、時には女性が接客をしているお店に行き、お店の女性と言葉遊びを楽しむようなことはある」

相手は夜の商売をしている女性かもというミスリード(?)をさせられているような気がして、ここでももやもやしちゃいますが、ここでのポイントは、「業務時間後」と「女性が接客するお店の女性」です。

業務時間後に何しようが、とやかく言われる筋合いはないという主張なんでしょうし、ごもっともですが、こういうケースでワークライフバランス的な話を持ち出されるのは、なんだか釈然としません。

そして次官は、女性が接客している店では「おっぱい触ってもいい?」「手縛ってもいい?」といった「言葉遊び」をする趣味がおありだそうです。そういう店なんだから文句ないでしょ、ってことだと思うんですが、それはおっぱいパブだったりSMクラブだったりしたらアレですけど、それ以外の場合は、うーん、「お客さん、うち、そういう店じゃないんで」ってならないんですかね……。

ということを踏まえて、事実無根を主張し、「相手の女を連れてこなくちゃ話にならない」ってことになっています。もちろん、録音音声がねつ造ってことも考えられますからね。でも、「セクハラ告発は心中覚悟じゃないと認めない」という風潮は、セクハラ被害を闇に葬る悪しき習慣だと思われてなりません。

ただ、筆者がもっと震えるのは、録音音声レベルの物証があっても、いろんな難癖や言い訳を重ねて「違う」と主張するところ。こういう人ってセクハラ告発に限らず、あらゆることでシラを切るんじゃないかと思わせるところです。

そして音声を撮った人も、せめて自分の名前をもっとハッキリ呼ばせるとか(ベロベロだったからわからないと主張するかもですが)、相手の名前を連呼して返事させるとか、撮影できるアプリも併用するとか、あたしに相談してくれたら、もっと確実にやるのに……などと、やたら「証拠押さえ」の策ばかりを考えてしまうところ。日々心が荒んでいきます。

「なんでセクハラ被害がなくならないかっていったら、おっさんはみんなあんな感じだから」「女子にエロ話して楽しむ神経が謎」その2は、独身アラサーOLに聞いたセクハラ被害と怒りを紹介します。今回は、せっかくなので、夜のお仕事系女子にも聞いてみましたよ。その2に続きます。

「飲み屋で盗聴してあれだけ音声ハッキリだなんて、最近の録音技術はすごいなぁ」という意見もありました。