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ヴォグゾール・アストラ・コンバーティブル


一般的な価格:500ポンド(約7万5000円)
たしかに、アストラなんてありふれたクルマだが、コンバーティブルなら捨てたもんじゃない。オープンカーは金持ちのためだけにあるのではない、と主張するようなこれは、古いアストラマックス・バンのように乗り回せる。ルーフの調子が悪いと悲しいところなので、購入時には必ずチェックを。今回の2005年式1.8iは見た目が良く、ヒーター付きミラーやエアコンなど装備も充実。走行距離は22万km弱というベルトーネの力作、早い者勝ちだ。

ボルボS80


一般的な価格:450ポンド(約6万7500円)
見落とされがちというか、不人気というか、ともかくS80は安く買えるクルマの代表格だ。装備はこの上なく充実し、ガソリンエンジンの信頼性も高いのだが。問題が発生する主なポイントは、ATのギヤボックスと、重たいボディを支え続けるサスペンション、あとはABSの警告灯といったところ。そこで、少しでも憂いを断つべく、MT仕様の1999年式2.4に目を付けた。490ポンド(約7万3500円)で走行21万kmほど。整備履歴が揃い、車検も問題ない。物件は多いが、ほとんどがAT車だ。即決せずに、多くのショップを探そう。走行距離は16万kmから32万kmと開きがあるが、それくらいの距離なら問題ない。

ヒュンダイ・クーペ


一般的な価格:500ポンド(約7万5000円)
同じくらい安価なフォード・プーマもあるかもしれないが、たいがいはサビにやられている。そのオルタナティブとして、2002年登場の韓国製クーペを提案したい。おそらく、韓国車と聞いただけで拒絶したいだろうが、まぁしばしお付き合いいただきたい。最近めきめきと上げている信頼性にはまだ及ばない頃のクルマだが、とにかく車格の割にめっぽう安い。個人業者の扱うフル装備の2002年式2.7V6で、交換すべきはワイパーとタイヤ程度。これで590ポンド(約8万8500円)なら、そう悪くないのではなかろうか。

三菱ランサー


一般的な価格:500ポンド(約7万5000円)
カリスマ性のない素のランサー。そういえば、三菱にはカリスマなんて名前のクルマもあった。閑話休題。かつて、一連のトラブルで疑われたこともあったが、基本的にランサーの信頼性は高く、日常遣いで故障に悩まされるようなことはない。その鋭敏なシャシーに、ワゴンボディが組み合わされば、実用性の満足度も高まる。それは広く支持されるところで、そのため激安物件は少ないので、われわれはスコットランドにまで当たってやっと、500ポンドの2005年式2.0スポーツを見つけた。ダンパーとブッシュ、そしてタイヤも新品で、遠くまで買いに行く価値ありと思える一台だ。

BMW330i


一般的な価格:600ポンド(約8万円)
E46世代では、最後の6気筒搭載グレードとなる330i。シルキー6の胸のすくサウンドと不満のないスペースを備え、カンパニーカーが並ぶ駐車場ではいまだ強い存在感を誇示する。それだけに、市場価格はそう低くないので、またもスコットランドでクルマを探すことに。そうして見つけたのが、625ポンド(約9万3750円)のセダン。ブレーキとフェンダーは交換済みで、ギヤボックスはオーバーホールしてある。販売店曰く「ドリフトに最適」。ただ、それはいかがなものか。

ボルボC70 T5


一般的な価格:900ポンド(約13万5000円)
流麗なフォルムに力強いエンジン。C70 T5が手に入るなら、あえてポールスターを探す必要はないだろう。ハンドリングのシャープさやブランド力において最強の一台とは言い難いが、250km/hに届くパフォーマンスが安く手に入る。信頼性も高い。問題になりやすいのは、サスペンションとABS、パワーウインドーといったところだが、どれも深刻ではない。販売店が「速い」ことを売りにする、24.5万km走行の1999年式は、ブレーキとサイレンサーを交換しており、それでもたったの950ポンド(約14万2500円)だ。

ホンダ・ストリーム


一般的な価格:700ポンド(約10万5000円)
先代に当たるシャトルともども、英国人からするとイケてない車名ということになるようだ。それはともかく、クルマのデキは悪くない。ホンダ車は、中古車の選択肢としては安牌に数えられるが、それに加えて7人乗りとなれば魅力は増す。タマ数は多くないが、たまたま見つけた2001年式2.0SEスポーツは、21万kmほど走っているディーラー扱いの物件。300ポンド(約4万5000円)値下げされており、685ポンド(約10万2750円)のバーゲンプライスだった。

ヒュンダイ・サンタフェ


一般的な価格:550ポンド(約8万2500円)
ディスカバリー2に近いサイズで、絶望的な故障はめったにないクルマ、といったところか。天気が悪い時に犬を乗せたり、泥んこになって遊んだ子供を迎えに行ったりするなら、これで十分だろう。見栄えは悪いが、そこは目をつぶろう。故障しやすいのはクランクシャフトのセンサーだが、走行距離がかさんでも深刻なトラブルは少ない。シルバーの2004年式2.4CDXが、走行19万km弱で589ポンド(約8万8350円)なら妥当だろう。

マツダ323


一般的な価格:400ポンド(約6万円)
忘れられたクルマになりつつあるが、壊れにくいファミリーカーとしては思い出すべき選択肢だ。個人オーナー車がほとんどで、ひどくヤレた物件はあまりない。タイヤやエグゾーストといった消耗品的な部分を除けば、大きな問題はない。われわれとしては、日本ではファミリア・アスティナと呼ばれた初期のリトラクタブルライト仕様を探したが、見つかったのは車検1年付きの2004年式1.6GXi。いわゆるランティスの5ドアである。490ポンド(約7万3500円)は相場よりやや高いが、セキュリティやエアコン、電動ミラーがついて、走行距離17万kmなら悪くない。

サーブ900


一般的な価格:550ポンド(約8万2500円)
900にしろ、後継の9-3にしろ、オトナが乗れるカブリオレでこの価格はバーゲンだ。マイナートラブルは頻発するが、根本的にはタフなクルマだといえる。走りは笑えるくらい脱力系だが、見栄えはいい。点火コイルが息絶えることもあるが、修理は簡単だ。目を付けたのは、きれいな黒の2000年式2.0TSE。レザー内装で、整備履歴もふんだんに揃っており、走行17万km少々で575ポンド(約8万6250円)。ディーラーによれば、特筆すべきトラブルはなし。これはお買い得だ。