ザ・ボディショップといえば、化粧品の動物実験反対キャンペーンのリーディングカンパニーという印象をお持ちの堅実女子が多いのではないでしょうか?自然や動物保護と聞くと、お堅くて禁欲的な印象を持ってしまいがちですが、このブランドはポップなパッケージにお手頃な価格で、自然由来素材を使ったボディケアアイテムなど化粧品を長年販売しています。日本に上陸してからは、既に30年近い月日が経ちます。

今回、2018年に出る新製品とキャンペーンのアジア地域での発表会がネパールで開催されました。その名も「GO WILD IN THE HIMALAYAS!#REWILDING」。

ヒマラヤ山脈が望めるネパールの会場。

なぜネパール?それには理由がありました。

ネパールといえばインドと中国に挟まれたヒマラヤの入口、多くの登山家が訪れるイメージがあります。今回発表された「ヒマラヤン ピュリファイングフェイシャルソープ」(日本では4月12日発売)はその名の通りヒマラヤの竹炭を使ったアイテム。竹を主食にしているヒマラヤのレッサーパンダ(レッドパンダ)とその環境の保護のため、国際的レッサーパンダ保護団体・レッドパンダネットワークと協力し、商品を購入することでユーザーが彼らの活動を支援できる「バイオブリッジキャンペーン2018」を展開すると発表。そのため、ネパールという場所が選ばれたのです。

お堅くなりがちな内容を楽しくする!そんな意思を感じさせるかのごとく、レッサーパンダ(レッドパンダ)着ぐるみを着たダンサーが登場し、会場を盛り上げます。

既に販売されている「ヒマラヤン ピュリファインググロウマスク」と新たに発売になる「ヒマラヤン ピュリファイングフェイシャルソープ」の2アイテムが今回バイオブリッジキャンペーンの該当商品になるそうです。商品1個を購入することで、約45円の寄付になるのだそう。ちなみにこのバイオブリッジキャンペーンは2016年からザ・ボディショップが展開している環境保護キャンペーンで、これまでにインドのゾウをはじめ、ベトナムやインドネシア、マレーシアで希少動物と森を保護してきた実績があります。日本では動物園などで見かけることがあるため、あまり認識されていませんが、レッサーパンダ(レッドパンダ)は国際自然保護連合によるレッドリストという希少動物に当てはまり、保護対策をとらなければ20年後には野生のものは絶滅してしまうかもしれない動物なのです。そんなレッサーパンダ(レッドパンダ)を守る今回のキャンペーンは、日本では2018年4月12日から6月11日まで展開予定です。

レッドパンダネットワークのプログラムマネージャー、DAMBER BISTAさん。ヒマラヤのレッサーパンダの環境について解説しています。

次なるアイコンアイテムになる!?新商品「ボディヨーグルト」

さらに、新商品として「ボディヨーグルト」が発表されました。ザ・ボディショップと言えば「ボディバター」というボディケアアイテムが、アイコン的商品として有名ですよね。この「ボディヨーグルト」は、21世紀に生まれた新感覚商品としてピッタリのネーミング。保湿力とベタつかないテクスチャーで、さらっと塗れることからこの名前がついたようです。それこそ、塗った後にスキニージーンズを履いても不快感がないという、毎日が忙しい今の時代に求められるアイテムですね。

ブランドディレクターのPABLO HERNANDEZ URZOLAさんは「今の時代、3人に1人はボディの保湿をやっていないのです。簡単に塗りやすいテクスチャー、シャワーの後にすぐこのボディヨーグルトをつけることで、気軽に保湿ができます」と語ります

「ボディヨーグルト」という商品の注目ポイントは、「100%ヴィーガン」であるということ。ヴィーガン=完全菜食者(肉も卵も乳製品も食べない)という言葉からもわかるように、この商品はパラフィンもミネラルオイルも使用しない、植物由来の素材で作られています。

また、その素材自体も、例えばモリンガはルワンダのオーガニック農園から、アーモンドミルクはスペインからなど、ザ・ボディショップがコミュニティトレードで取引をしている世界各地から集められています。

「ボディヨーグルト」ブリティッシュローズ、マンゴー、アーモンドミルク<一部数量限定>、モリンガ、ストロベリーの全6種類。日本では5月に発売予定。

30年以上のコミュニティートレードの実績

コミュニティトレードというのは、長年ザ・ボディショップが行なっているフェアトレードの形態で、発展途上国や貧しい国の女性などの地位向上、教育、環境の力添えになるべく、公正な価格での取引を持続的に行ない、その共同体をサポートしていくというもの。創業者のアニータ・ロディックさんは世界中を旅して、支援が必要な人々を支える貿易システムを作るため30年以上も前からこれを実践しており、今もその意思が受け継がれているのです。この発表会が開催されたネパールでは、「GET PAPER INDUSTRY」という製紙、印刷工場とコミュニティトレードを行なっていました。実際に後日工場へ伺ったところ、アニータさんの名前の入った学校が隣接されていて、工場で働く人々の子供たちが通うなど教育面でのサポートも行なわれていました。

工場には「私たちは1989年からザ・ボディショップとコミュニティトレードを行なっている。それに誇りを持っている」という看板が。

工場では、オーストラリア向けのギフトボックスやペーパーバッグなどをハンドメイドで作っていました。

学校には創業者アニータさんの名前がつけられています。ここでは英語教育も熱心に行なわれています。

短期間で終わらない、継続的なサポートというのはなかなか難しいものです。ビジネス面で不利益があれば切り捨てることが多々あるこのご時世に、今もコミュニティトレードを続けているというのは創業者アニータ・ロディックさんの理念がしっかりブランドに根付いているから。

アニータさんの名言「うまくできているとしても、さらに上を目指しなさい。大胆になれ、人と同じになるな、公正であれ」。

どんなに正しくて素晴らしいことでも、楽しくなければ広がらない。それを理解しているからこそ、ザ・ボディショップは楽しそうなパッケージや大胆なメッセージを打ち出してきます。そして購入することで、簡単に一般ユーザーも環境保護やコミュニティトレードに参加できるというシステムを作り上げているのです。この取り組みが30年以上も継続的になされているという事実は、創業者アニータさんの企業理念を創業者亡き後も、企業自体が敬意を持って進めることをミッションであるととらえているからでしょう。植物由来の素材を使う、人々もコミュニティーもより良き状況にする、そういったポリシーを今もなお持ち続けているのです。そして、このカンパニーで働く人々は皆、そんな創業者の哲学と企業理念に共感しつつ、どのセクションの方も楽しみながら働いている空気がありました。

そのミッションは、これからも続きます。現在は「FOREVER AGAINST ANIMAL TESTING(永遠に動物実験に反対します)」というキャッチフレーズで、8月31日までオンラインや店頭で署名運動を行なっています。http://www.the-body-shop.co.jp/commitment/against-animal-testing.html

発表会会場でも署名できるコーナーがありました。オンラインでも簡単にできますよ!そして、このキャンペーンのアートビジュアルもポップでキュート!

流行しているから、企業イメージが良くなるから、という半端な気持ちでは取り組んでいない、本気の自然&動物保護活動は健在です。ネパールという場所で、ザ・ボディショップの楽しみながら自然も人も良い状態にしたいという企業理念を感じ取った発表会でした。