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●人気のアボガドを使った“だけじゃない”

“ジャンクフード”のイメージが強いハンバーガーだが、フレッシュネスはその概念を覆すべく新たなキャンペーンを展開中だ。日本ではまだまだ認知度が低い「ヘルシーファット」なるトレンドで、ジャンクとヘルシーの“二律背反”に挑む。

○春のキャンペーンの秘密

フレッシュネスバーガーの店舗入り口のポスター。春らしい淡い色合いのさわやかなデザインで、「春、キレイをはじめよう」とキャッチコピーが書いてある。道行く人を店の中から観察していると、このポスターに目をとめ、足を止める「女性」の姿が後を絶たない。キャッチコピーの他に、このポスターには一体何が描かれているのだろうか。

答えは「アボカド」。フレッシュネスバーガーは3月14日、女性に絶大な人気を誇る食材・アボカドを使った新商品「サーモンアボカドサンド」を発売した。レギュラーメニューの「クラシックアボカドバーガー」「クラシックアボカドチーズバーガー」とあわせ、食と健康、美容をうたったキャンペーンを展開中だ。

○不動の人気食材「アボカド」の謎

それにしてもアボカドという食材に、ことに「女性」が弱いのはなぜだろう?

「アボカドバーガー」なるものを日本に紹介し、大々的に広めたのはハワイのハンバーガーレストラン「クア・アイナ」が最初ではないかと私は思っている。そのクア・アイナが日本に上陸したのは1997年。かれこれもう20年が経っており、今やアボカドはどこでも売られている全く珍しくない食材だが、それでも飲食店のメニューにアボカドと見れば「なぜか頼む」傾向が、ことに男性よりも女性に強い。実際のところ、バーガー各店の人気メニュートップ3、それも「女性に人気のバーガートップ3」には、かならずアボカドバーガーが入ってくるのだ。

どうしてそこまで人気なのか――。そのヒントがフレッシュネスバーガーの今度のキャンペーンに隠されているように思う。

●日本と世界で“インスタ格差”が顕著な「ヘルシーファット」

○「ヘルシーファット」とは何か

「春、キレイをはじめよう」とうたったキャンペーン。その企画の背景には、あるキーワードが存在する。それが「Healthy fats」(ヘルシーファット)。日本でいう「不飽和脂肪酸」のことだ。

プレスリリースによれば、「ヘルシーファットとは、欧米で注目されている食と美容・健康に関するトレンドです。無理に脂肪の摂取を減らすのではなく、不飽和脂肪酸を適量摂取することで悪玉コレステロールを減らしたり、動脈硬化を防ぐなど健康につなげられるという考え方です」とのこと。つまり、これまで一様に「悪」とみなされてきた栄養素「脂肪・脂質」を避けるのでなく、むしろ上手に活用しよう、「取り入れよう」という発想の、積極的な美容・健康法だ。

フレッシュネスの調べでは、「#Healthy fat」「#Healthy fats」という英語のハッシュタグが付いたInstagramの投稿件数は80万件以上。日本語「#ヘルシーファット」の件数は、4月上旬時点でわずか7件しかない。うち2件は筆者が上げたものだ。

そんな、国内ではまだまだ注目されていないトレンドに、フレッシュネスバーガーがいち早く反応した。こうして生まれた新商品が「サーモンアボカドサンド」である。スモークサーモンとアボカド4分の1個をタマゴサラダとともに挟み、バジルソースをアクセントに添えたサンドイッチだ。

○「サーモンアボカドサンド」はスーパーアンチエイジングサンド

メイン食材の「アボカド」、バジルソースに使われる「オリーブオイル」には「オメガ9」(オレイン酸)が、「サーモン」には「オメガ3」(α-リノレン酸)という不飽和脂肪酸がそれぞれ含まれ、美肌やアンチエイジングといった美容効果も期待できる――というのがその触れ込み。身体によいはたらきをする脂肪・ヘルシーファットの「三大食材」とも呼ぶべき、「アボカド」「サーモン」「オリーブオイル」を駆使したスーパーアンチエイジングサンドイッチである。

「オメガ3脂肪酸で血中コレステロールを下げ、血流促進」「ビタミンEの1,000倍にもなる抗酸化力アスタキサンチンで免疫力UP!」などなど、特に女性には興味津々の情報ばかり。女性はこうした「食べ合わせを考えるのが好き」と話すのは、同社商品開発部マネージャーの逆井里奈さんだ。美容と健康を気づかいながら、ヘルシーフードを「オシャレ」に食べて、空腹だけでなく「心も満たして」欲しい、満足して欲しい。そんな思いから、この「食×健康・美容」というテーマを考案した。

●進むハンバーガーの"栄養学"的再評価

○「オイスターバーガー」では亜鉛とレモンの関係に着目

こうした栄養学を取り入れた商品開発は、今年2月に発売された「オイスターバーガー」からすでに始まっている。

「オイスターバーガー」では、牡蠣に含まれる「亜鉛」に注目。レモンと一緒に摂取すると吸収率が高められることから「塩レモンソース」を使ったり、フレッシュレモネードと一緒に食べたりなどの食べ合わせの提案も行っている。

さらに挟むバンズを、2015年10月より導入された「低糖質バンズ」に変えれば、糖質を同社比約50パーセント、カロリーを約40パーセント減らし、レタス約3個分の食物繊維が摂取できる。プラス50円(税抜)で全バーガー・サンドのバンズが変更可能だ。

○栄養学からハンバーガーを再評価

こうした試みを「ジャンクフード」とも呼ばれる不健康の象徴「ハンバーガー」のチェーン店が率先して行っているところがなかなか斬新だ。「ジャンク」と「ヘルシー」という対局なイメージの同居。その矛盾を埋めて橋を渡す役が、栄養学の確かな知識である。

ハンバーガーはそもそも「栄養価の高い食べ物」なのだ。相応のカロリーは確かにあるが、トッピング次第でさまざまな栄養素を取り込むことができる。「アツアツの焼いた肉と生の野菜をパンの間に一緒に挟む」という、ハンバーガーならではの特殊な構造のなせる業で、その可能性にあらためてスポットを当てた試みとして、今度のフレッシュネスの取り組みを評価したい。

ただ「おいしい」だけでなく、「ヘルシー」が加わったハンバーガーショップの新潮流。ことに女性はますます目が離せないだろう。