亀裂の入っている焼結部品(中央部分)

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 住友電気工業は人工知能(AI)を活用して、焼結合金部品の微小な亀裂を高精度に検出する自動画像検査システムを開発した。AI技術の機械学習を活用。AIが自ら学習することで従来の検査では判別が難しい亀裂の特徴を抽出し、不良品を判別する。4月中に、自動車向け焼結部品を生産する子会社の住友電工焼結合金(岡山県高梁市)の量産ラインに本格導入する。AIにより目視検査が自動化され、品質保証レベルが向上する。

 2017年8月から住友電工焼結合金にパイロットラインを導入し、エンジン関連部品を固定するノズルクランプなど8種類の部品を対象に検査精度を実証した。不良品を見落とさない「見逃しゼロ」の実績を確認済み。一方、良品を不良品と判定してしまう「過検知」の割合は、1・9%以下の低水準に抑えた。検査にかかる時間は、1個当たり6秒以下。

 今回の検査は「磁粉探傷検査」と呼ばれ、蛍光磁性粉末を付着させた部品に紫外照明を当て、磁性粉末が入り込んだ亀裂を見つける。従来は人が目視検査していた。

 新システムはカメラ画像を基にAIが不良品を自動で判別し、作業負担を減らす。量産ラインに適用する際は、磁性粉末を付着する工程も自動化し一人から二人程度の省人化を見込む。

 人に頼った目視検査によるヒューマンエラーがなくなるため、生産ラインの品質保証レベルが高まる