[ 13日 ロイター] - <為替> ドルが対主要通貨バスケットで5営業日ぶりに反発した。

シリアで西側諸国とロシアの衝突が間近との懸念が後退した。

主要6通貨に対するドル指数<.DXY>は0.21%高の89.758。前日までの4営業日に約1%値下がりしていた。

トランプ米大統領がツイッターで、シリアに対する軍事攻撃の可能性について「すぐかもしれないし、すぐではないかもしれない」と指摘し、一部懸念が和らいだ。

ケンブリッジ・グローバル・ペイメンツ(トロント)のグローバルプロダクト・市場戦略部門責任者、 カール・シャモッタ氏は「週の早い時期に円やスイスフランを押し上げた逃避買いが一転した」「トランプ大統領が主張をトーンダウンさせたことが主な要因」との見方を示した。

ドルは対スイスフランで0.48%高、対円で0.4%上昇した。

米労働省が発表した7日までの週の新規失業保険申請件数(季節調整済み)は前週比9000件減の23万3000件。労働市場の底堅さが保たれていることを示唆した。

シャモッタ氏は「前日公表された連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨に符合する内容で、現時点で向こう1年間に四半期ごとの利上げ実施に向け、連邦準備理事会(FRB)が自動操縦モードにあることをよく示している」と話した。

欧州中央銀行(ECB)が公表した3月理事会の議事要旨で、政策担当者が米国を巡る貿易戦争のリスク、およびユーロ高によるマイナスの影響に対する懸念を表明していたことが分かった。

これを受け、ユーロは対ドルで0.3%安の1.2328ドル。シャモッタ氏によると、ユーロ圏全般で購買担当者景気指数(PMI)が弱含んでいることも懸念材料となった。

ユーロが軟調となる中、英ポンドが対ユーロで9カ月ぶり高値を付け、ドルに対して0.35%高の1.4226ドル。

仮想通貨ビットコインは急伸し、2週間ぶり高値を更新。投資家筋によると、買いを誘う新たな材料に欠ける中、ここ数日の価格の落ち着きを受けショートポジションを巻き戻す動きが相場の押し上げにつながったもようだ。

<債券> 国債利回りが上昇。シリア情勢に関するトランプ米大統領の発言が材料となった。

トランプ氏はツイッターでシリア攻撃の可能性について「すぐかもしれないし、すぐではないかもしれない」と述べた。これをきっかけに地政学的な緊張が緩和し、リスク選好が改善したという。

トランプ氏はその後、シリアに関して「かなり早く」決定を下す見込みともした。

FTNフィナンシャル(テネシー州)の金利ストラテジスト、ジム・ボーゲル氏は「シリアでの軍事的な攻撃や行動を巡って差し迫った懸念が後退している。これで問題が棚上げされるわけではないものの、他の資産取引が可能となり、国債利回りは多少上昇余地が生まれた」と述べた。

経済指標では、週間の新規失業保険申請件数が前週比9000件減少し23万3000件となった。指標を受け利回りは上昇したという。

10年債<US10YT=RR>利回りは2.833%と、前日終盤の2.79%から上昇。30年債<US30YT=RR>利回りは前日の3.005%から3.04%に上昇。2年債<US2YT=RR>利回りは2.348%。前日は2.311%。

130億ドルの30年債リオープン(銘柄統合)入札は、外国中銀など間接入札者の落札比率がさえず。最高落札利回りは3.044%。応札倍率は2.41倍と、同種の入札平均にわずかながら届かなかった。

<株式> 上昇して終了した。企業決算への期待が出ていることに加え、トランプ米大統領が直ちにシリアに対し軍事力が行使されない可能性があると示唆し、対ロシアを含めた地政学上の懸念が後退したことが背景。

大統領は12日、ツイッターでシリアに対する軍事攻撃の可能性について、「すぐかもしれないし、全くすぐではないかもしれない」と投稿した。

これを受けた米国債利回り<US10YT=RR>の上昇で、金融株<.SPSY>は1.8%上昇。S&P主要11セクターで上げ幅が最大となった。

情報技術株<.SPLRCT>も1.3%上昇し、S&P総合500種を押し上げた。ただ、米フェイスブック<FB.O>は1.5%安。ザッカーバーグ最高経営責任者(CEO)が議会で証言した10─11日で株価は5.3%上昇していた。

シリア情勢を巡る懸念後退に加え、企業の好決算も株価を支援した。

資産運用大手の米ブラックロック<BLK.N>は第1・四半期決算で利益が予想を上回ったことが好感され、1.5%高。

米デルタ航空<DAL.N>も第1・四半期決算で利益が予想を上回り、2.9%高。

このほか、米労働省が12日発表した週間失業保険申請件数が前週比で減少し、労働市場の底堅さが続く状況が示されたことも投資家心理を後押しした。

米生活用品小売チェーンのベッド・バス・アンド・ビヨンド<BBBY.O>は20%急落。2018年の利益見通しが市場予想を下回り、失望を誘った。

<金先物> 利食い売りに圧迫され、5営業日ぶりに反落した。中心限月6月物の清算値は前日比18.10ドル(1.33%)安の1オンス=1341.90ドル。

シリア情勢をめぐる地政学的リスクの高まりを背景に金相場は前日まで4日続伸し、清 算値ベースで約2カ月半ぶりの高値を付けていた。その反動からこの日は利食い売りが先 行。また、外国為替市場でドルが対ユーロで上伸し、ドル建てで取引される金塊に割高感 が生じたことも、相場を下押しした。

<米原油先物> 利食い売りが先行したものの、シリアをめぐる米ロの対立など地政学的リスクへの警 戒感が根強く、あとプラス圏に切り返した。米国産標準油種WTIの中心限月5月物の清算値は前日比0.25ドル(0.37%)高の1バレル=67.07ドル。前日に続いて 約3年4カ月ぶりの高値を更新し、これで4日続伸となった。6月物の清算値は0.21 ドル高の66.95ドルだった。