タイガー魔法瓶コーポレートサイトより

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 タイガー魔法瓶(大阪府門真市、菊池嘉聡社長、06・6906・2114)が“健康”に着目した調理器や食品の開発を開始した。健康意識の高い消費者のほか、シニア層を見据えた製品開発で、新たな需要を取り込む狙いだ。和田隆弘常務取締役に戦略を聞いた。

―高齢者が飲み込みやすいように、お米の粘り気を抑えて炊ける炊飯器を開発中です。

 「製品開発は“おいしく健康に”をモットーにしている。団塊世代が75歳を超える“2025年”問題が迫っており、高齢者は増える一方だ。飲み込みやすくても、流動食のようなお米を食べるのはプライドが許さない高齢者もおられる。高齢者向け施設のほか、一般家庭にも提案したい」

―開発の苦労は。

 「飲み込みやすさと、甘みや食感といったお米のおいしさを両立するため、嚥下(えんげ)時の喉の動きを研究したり、炊飯時の温度コントロールを工夫したりしている。通常の調理器と比較すると、研究開発などで約10倍のコストがかかった。ただ、そういった犠牲はメーカー側が払うべきで、おいしさを犠牲にして消費者に我慢を強いるのは間違っていると考えている」

―今後の展開は。

 「白米の代替食として、こんにゃくとタピオカなどを原料にした米粒状加工食品『とらひめ』を開発した。今後、こういった健康食品のラインアップを増やしたい。ハーブティーなどの飲料やビタミン豊富な野菜、フルーツなどを提供する予定だ。事業者などとの連携により、食品開発から流通、販売、輸送まで、トータルプロデュースしたい」
(聞き手、文・大城蕗子)