新宿、原宿にTDL、USJ、そして京都の嵐山……。訪日観光客の急増もあり、もはや日本はどこへ行っても「鬼混み」状態だ(写真はイメージです)

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最近、街に人が多くないか?
外国人殺到で「鬼混み」の日本

 以前、原宿と渋谷の中間あたりの明治通り沿いに事務所を構えていたことがあって、取引先が渋谷のマークシティにあった。普通に歩けば10分の距離だが、いつも30分以上前に事務所を出るようにしていた。そうしないと渋谷の混雑で、取引先に時間通りに辿りつけないからだ。

 今の職場は北新宿にあるが、大久保通りを新大久保方面に抜けて東新宿に行くまでが大変だ。途中に話題の新大久保のコリアンタウンがあるので、その雑踏で身動きがとれなくなるのだ。新大久保駅から山手線に乗るのも一苦労で、改札が1つしかないうえに、その入り口で待ち合わせをする人が大量に立ちはだかっているので、駅前に着いてからホームに上がるわずかな距離を通過するのにも、電車を1本逃してしまうくらいの時間がかかる。

「何だか最近、街に人が多くないか?」と思うことが多くなった。桜の開花シーズンにタクシーで千鳥ヶ淵の大混雑の真横を通ったときには、心からそう思った。最近の混雑の重要なファクターが訪日観光客である。渋谷の雑踏なら昔からあった出来事なのだが、そこに年間2800万人の訪日観光客が加わることで、それまで機能してきたインフラが限界を超えてしまう。

 TDL(東京ディズニーランド)やUSJ(ユニバーサル・スタジオ・ジャパン)のような人気テーマパークでも、混雑の緩和策は限界を迎えているようだ。夢の国を標榜してきたテーマパークも、あまりに混雑すると入場者が夢から覚めて、現実にうんざりしてしまうのは無理もない。混雑による顧客満足度の低下が、運営者の悩みの種になり始めている。

 訪日観光客が大量に訪れる京都もインフラの限界を超えている。象徴的なのは京都の嵐山だ。渡月橋を渡ろうとすると、狭い歩道にこちらから行く人、向こうから来る人、そして橋の中央で写真を撮る人が入り乱れるので、わずかな距離なのにまったく動くことができない。嵯峨野の竹林の風景を写真に撮りたいと思う人が世界中から大量に来るため、竹林の細道が原宿の竹下通りのように混雑している。

 さて、行動経済学的な視点から考えると、このような混雑の緩和方法には4つの方式があるようだ。とは言っても、どこかの偉いセンセイがそう言っているのではなく、「私が観察したところでは」というただし書き付きだが――。

 その4つとはアメリカ方式、フランス方式、シンガポール方式、そして中国方式だ。それぞれ説明してみよう。

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