年間840万人を集客する千葉県木更津市の金田東地区にある大型商業施設「三井アウトレットパーク(MOP)木更津」。運営する三井不動産は今年秋のオープンを目指し、3度目の増床工事を進めている。

「現在の延べ床面積は約5万2240平方メートルですが、今回の3期増床部分は約1万2810平方メートル。全国に13施設あるMOPの中で最大の規模と売り上げを誇る施設になります」(三井不動産広報グループ・山口周平氏)

 MOP木更津は東京湾アクアラインの千葉県側着岸地、木更津金田インターチェンジの東側約1キロにある。2012年4月に店舗面積2万8000平方メートルに171店舗でオープン。店舗には、アウトレット日本初出店の21店舗や、関東地方初出店の46店舗が含まれ、国内外のファッションやスポーツ&アウトドアなど多くの有名ブランドが集結している。

 2000年当時の木更津は人口減少と地価の下落で低迷していたが、現在は人口が急増。企業の誘致活動で本社、工場の移転、建設が次々に増加し「木更津バブル」といわれるほどだ。

■転機は東京湾アクアラインの値下げ

 木更津が注目されだしたのは、09年に東京湾アクアラインの通行料金が、ETC割引で普通車800円などに値下げされたことだ。アクセスが良くなったことで千葉県内はもとより、都心や神奈川県だけでなく、関東圏全域からの集客効果を上げている。その象徴が、MOP木更津といっていいだろう。

 MOP木更津は14年の第2期工事で約1万4500平方メートルを増床、店舗数も248店舗に拡大している。16年度の施設売り上げは約431億円と前年比102%の増化。個人消費の落ち込みが続く中で、MOP木更津の躍進をどう見ているのか。流通評論家の鈴木孝之氏(プリモリサーチジャパン代表)がこう分析する。

「国内外のブランドがファッションから雑貨、飲食まで揃っている。海辺のリゾート施設の感覚とアミューズメント機能を備え、家族で車で行き、一日中楽しめることが魅力です。関東近郊の客だけではなく、成田空港に近いことで海外の旅行客の集客効果も高い。物販サービスが中心の都心の百貨店は駐車場スペースが狭く、すでに顧客ニーズを満足させられなくなっているんです」

 3期増床で約6万5050平方メートルと、全国一の規模に拡大されるMOP木更津。今秋のオープンが待たれる。