サンケン電気が中国で開いた採用面接

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 電子部品各社が東南アジア地域の人材確保を進めている。サンケン電気は中国や韓国のほか、シンガポール、タイなどの学生を採用することで採用の外国人比率を30%に高める。京セラやミネベアミツミは留学生の採用やアジア地域で新卒採用を行い本社勤務などを検討する。国内の人材は人口減少などの影響で確保するのが年々難しくなっている。外国人の従業員比率や海外市場への参入が拡大しているため、採用を進めることで多様性やブランドを高める狙いだ。

多様性を採用段階で意識
 サンケン電気は数年前から韓国・中国の新卒採用を行っている。現地の大学を卒業した学生に向けて採用担当者や役員が現地に赴き、面接を実施。近年は東南アジアの人材も増えた。和田節サンケン電気社長は「文系の学生でも多様性を意識して取っている」と説明する。多様性を取り入れたことで、良い意味で競争や連携が生まれているという。今後も留学生などを含め多様な人材の確保を続ける構えだ。

拠点がある地域から採用を検討
 中国で現地採用を進めていた京セラは、数年内をめどに東南アジアでの採用を検討しており、本社で勤務する人材を数人程度増やす。日本国内で人材が不足するリスクが高まる中、主力工場のあるベトナムや優秀なIT人材が多い台湾やインドなどが候補。背景には中国市場の変化がある。大西実京セラ人材開発部長は「中国で所得の増加などが理由で採用できない可能性が増えており、日本人よりも雇用の流動性が高い」と分析。一方で、「なるべくグループの拠点があるところで(採用を)考える。従業員のキャリアを勘案し、現地に拠点があった方が望ましい」と語る。

 ミネベアミツミも同社最大クラスの工場があるタイや中国などで学生の採用を検討する。松田達夫ミネベアミツミ常務執行役員は「(採用は)現地のブランドの認知や拡大につながる」と説く。ミネベアミツミは従業員の9割以上が外国人。2、3年前からカンボジアやペルーなどの留学生も採用している。国内の市場や人口が縮小傾向にある中、採用においてもグローバルな視点が求められている。
(文=渡辺光太)