2018-0411
機動力に長け、本体そのものが持つ機能に加え実装するアプリケーションの活用とインターネットのアクセスを通じて得られるサービス・情報の力を組み合わせることで、魔法のツールと化すのが携帯電話。特にスマートフォンはこれまで携帯電話の主流だった従来型携帯電話から大きな進化を遂げ、携帯電話の概念を「携帯できる電話」から「携帯型総合情報端末」へとシフトさせる役割を果たしている。今回はそのスマートフォンにスポットライトを当て、現在の小中高校生がどの程度の時間を、機能を最大限に引き出す源となるインターネットへのアクセスに費やしているかについて、内閣府が2018年3月30日付で確定報を発表した【平成29年度青少年のインターネット利用環境実態調査結果】から確認していくことにする。
今調査に関する調査要項は先行記事の【小中高校生のネット機器利用状況をグラフ化してみる】を参考のこと。

本来この記事は以前発表分の同一調査結果を元にした【女子高生は1日2時間半…小中高校生の携帯経由でのネット利用時間をグラフ化してみる(2014年)】を更新する形で行われるはずだった。ところが2014年度分から調査要項が大きく変わり、利用機種区分も細分化されたため、「携帯電話」とのざっくりとした分類での利用時間計測が不可能となってしまった。また従来型携帯電話は端末利用者そのもの、そしてインターネットの利用端末としての利用者が減り、精査をするには十分な回答数が得られない状態となっている。

そこで2014年度分・2015年発表分以降は携帯電話の中でまとまった回答数があり、精査が可能な通常のスマートフォンの利用時間状況を確認している。なお直近年における小中高校生のスマートフォンを使ったインターネット利用率は次の通り。小学生17.4%、中学生46.4%、高校生89.4%となっている。


↑ デジタル機器利用状況(2017年、小-高校生)(複数回答)(該当機器でインターネットを利用)(主要機種・学校種類別)(再録)

次に示すのは「スマートフォンでインターネットを利用している人」における、平日の平均的なスマートフォンによるインターネット利用時間。「未使用」が存在するのは、今件回答が平日の平均時間であるため。土日にのみスマートフォンでインターネットを利用する人も「スマートフォンを使ったインターネット利用者」に該当するので今件調査項目の回答者に該当する一方、平日の利用時間はゼロとなる。なお今件におけるスマートフォンとは通常型のスマートフォンを指し、子供向けや格安スマホなどは該当しない。

↑ スマートフォンによるインターネット利用者における平日のインターネット利用時間(2017年)
↑ スマートフォンによるインターネット利用者における平日のインターネット利用時間(2017年)

青系統ほど短時間、赤系統ほど長時間となるように配色したが、大よそ学校種類が上になるに連れて赤系統が増える=時間が伸びていることが分かる。平日で1日2時間以上の利用者は赤系統となるが、小学生は約1/4、中学生は5割強、高校生では3/4ぐらいにまで増える。男女差はあまり出ていない。あえて言えば小学生では女子の方が、中高生では男子の方が長い感はある。

この動向を、平均時間を算出することで確認できるのが次のグラフ。

↑ スマートフォンによるインターネット利用者における平日のインターネット利用時間(2017年)(平均時間、分)
↑ スマートフォンによるインターネット利用者における平日のインターネット利用時間(2017年)(平均時間、分)

小中高校生と綺麗な形で利用時間が伸びている。また男女差はほとんど無く、男女別を問わずにスマートフォン利用者は平日から多分にインターネットを利用していることが分かる。高校生は「ながら利用」が含まれるとはいえ、1日の起きている時間のうち1/6程度をスマートフォンのネット利用に費やしている計算になる。



スマートフォンには通常型以外に子供向け、格安、携帯契約切れスマートフォンに仕切り分けがされており、それぞれの統計値が算出されているが、母数が少なく数字のぶれが大きいため、今回は精査を省略した。大勢に影響は無いが、将来それなりの数字が出るシェアを持つようになれば、改めて確認をしていくことにする。

一方、携帯電話としての役割はほとんど果たせないものの、最近利用する人が増えて注目を集めているのがタブレット型端末。平均時間のみだが算出した結果を次に記しておく。

↑ タブレット型端末によるインターネット利用者における平日のインターネット利用時間(2017年)(平均時間、分)
↑ タブレット型端末によるインターネット利用者における平日のインターネット利用時間(2017年)(平均時間、分)

スマートフォンの利用時間と比べれば短めだが、1日1時間前後は利用している計算になる。タブレット型端末でインターネットを利用している人限定だが、平日からそれなりな利用状況であることに違いは無い。