[11日 ロイター] - <ロンドン株式市場> 反落して取引を終えた。欧米諸国がシリアへの軍事攻撃を協議する中、地政学的な緊迫感が高まっておりリスク志向が弱まった。

シリアのアサド政権による化学兵器使用疑惑をめぐり同政権を支えるロシアやイランと欧米諸国の緊迫が高まっている。欧州の航空管制統括機関「ユーロコントロール」は11日、72時間以内にシリアに対する空爆がある可能性があるとし、航空会社に対して東地中海での飛行に注意するように呼びかけた。

これを受け旅行関連株が値を下げた。格安航空会社イージージェット<EZJ.L>は1.8%、同ライアンエア<RYA.I>は3.0%それぞれ下落した。クルーズ船運航大手カーニバル<CCL.L>は2.2%、ホテル経営大手インターコンチネンタル・ホテルズ・グループ(IHG)<IHG.L>は1.7%の値下がりだった。

一方、石油大手の英オランダ系ロイヤル・ダッチ・シェル<RDSa.L><RDSb.L>と同業の英BP<BP.L>は0.6%、0.1%それぞれ上昇した。サウジアラビアが首都リヤド上空で弾道ミサイルを迎撃したと述べたことで、主要な産油国である同国でのリスクが警戒され、原油が3年超ぶりの高値をつけたことが背景にある。

<欧州株式市場> 反落して取引を終えた。シリアでの化学兵器使用疑惑をめぐり米ロ関係が悪化しており、投資家のリスク志向が低下した。

トランプ米大統領はこの日、すぐにでもシリアへの軍事攻撃に踏み切ると述べ、同国のアサド政権を支持するロシアをけん制した。ミサイルが「シリアへ向かう」と警告した。

こうした中、ドイツ・テレコム<DTEGn.DE>は2.2%上昇した。米携帯電話4位のスプリント<S.N>が、ドイツ・テレコムの米事業であるTモバイルUS<TMUS.O>の買収に向けて協議を再開したとする報道が材料視された。

<ユーロ圏債券> 国債利回りが低下。シリア情勢を巡り米国とロシアの関係が緊迫化する中、安全資産とされる債券への逃避買いが膨らんだ。

指標独10年債<DE10YT=RR>利回りは1週間ぶりの低水準となる0.483%をつけた。

同日発表された3月の米消費者物価指数が10カ月ぶりの落ち込みとなり、米連邦準備理事会(FRB)が緩やかなペースで利上げを継続するとの見方を支えたことも、ユーロ債利回りの押し下げに寄与した。

米10年債利回り<US10YT=RR>も2ベーシスポイント(bp)低下し2.77%近辺で推移した。

他の域内の債券利回りは総じて1−3bp低下。

利回りは前日、欧州中央銀行(ECB)理事会メンバーのノボトニー・オーストリア中銀総裁が、ECBの利上げプロセスについて、先ず中銀預金金利を引き上げることに「問題はない」との認識を表明したことを受け上昇していた。

この日は、ECBがノボトニー氏の発言は理事会の見解を反映するものではないとの立場を示したことを手掛かりに、利回りは下げに転じる展開となった。

欧州中央銀行(ECB)理事会メンバーのハンソン・エストニア中銀総裁は11日、ユーロ圏のインフレ率は経済成長とともに上向いていくとしながらも、ECBは刺激策の引き揚げは極めて段階的に行い、引き続き忍耐強くある必要があるとの考えを示した。